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オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]

2017 / 12 / 22特集コラム


オーガニックのブロッコリーと普通のブロッコリーを食べ比べ!一般のスーパーでもオーガニック専門店でも、ブロッコリーはほぼどれも同じくらいの大きさと見た目のものが販売されているので、今回調達はスムーズでした。それでも、あるオーガニック専門店では扱いがなく(売り切れ)、今回調査した一般のスーパーでは、通常の青果売り場と有機JASコーナーの両方があっても、どこも「慣行栽培」のものしか扱っていませんでした。まだまだ、有機のブロッコリーは一般のスーパーで入手しにくい野菜のようです。

写真左:慣行栽培 / 写真右:有機栽培
オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]
大きさ、見た目もほぼ同じですが、ブロッコリーの太い茎から何本も出ている、葉っぱの根元の部分の処理の仕方が違いますね。出荷する際の状態、処理の仕方は農家さんによって異なると思いますが、今回の場合、可食部率が高いのが有機栽培のほう。慣行栽培のブロッコリーは、太い茎の下部も長く残してあり、かたくて切り落とすのも大変でした。

茎の周囲を計ると、一番太い部分で比べると慣行栽培の方が太かったのですが、上部分に向かうほど細くなっています。茎が全体に太く、小房ひとつひとつの根元もしっかりしているのは有機栽培のほうでした。(品種の違いかもしれません)

写真左:慣行栽培 / 写真右:有機栽培オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]
ブロッコリーの細かい蕾の色、大きさなどはほぼ同じ。やや有機栽培の方が開き気味で触った感触も柔らかく、下部分がそろそろ黄色くなり始めるころ?という印象。鮮度に関しては慣行栽培の方が良いように思えました。

小房に分けて数を数えてみましたが、上にいくにしたがって、どこからどこまでが房と言っていいものなのかわからなくなり、断念しました(笑)
ちなみに、どちらも大体20房前後です。

オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]

【慣行ブロッコリー】
■産地:埼玉県産
■品種:不明
■サイズ:周囲=33.5cm 長さ=20cm
■重量:268g
■実際の購入価格:248円(税込268円)
平均価格:238円~298円(税抜)/1個

【有機ブロッコリー】
■産地:大分県産
■品種:不明
■サイズ:周囲=35cm 長さ=15cm
■重量:260g
■実際の購入価格:398円(税込430円)
※有機は慣行に対し1.3~1.5倍程度
■有機JAS

写真左:慣行栽培 / 写真右:有機栽培
オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]

茎部分を半分に切ってみると、切り口はどちらもスが入っていることはなく、鮮度は良いようです。やや慣行のほうが繊維質が多く、有機のほうが水分量が多いかな?という印象。次に、可食できる茎部分をすりおろして糖度を測ってみることに。糖度はそんなに変わらないか、もしくは有機のほうが高いに違いない!?と予測していましたが、結果は逆でした。

【慣行ブロッコリー】
■糖度:10度

【有機ブロッコリー】
■糖度:7.5度

写真左:慣行栽培 / 写真右:有機栽培
オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]
「そういえば、海外でサラダ頼んだらブロッコリーが生でびっくりしたよねぇ」などと話しつつ、生の味比べは抵抗があり、蒸したものを味比べ。

茎部分ではありますが、糖度を測ったら慣行栽培の方が高かったので、もしかしたら慣行のほうが甘いのかなぁと思いましたが、これもまた期待を裏切る結果に。有機=糖度が高い、糖度が高い=甘くておいしい、というわけでもないようです。

【慣行ブロッコリー】
■茎部分:味が濃い。えぐみがある。繊維が多い。
■蕾部分:味がうすい。水っぽい。

【有機ブロッコリー】
■茎部分:えぐみがあまりない。柔らかい。
■蕾部分:味のバランスが良い。歯ごたえが良い。

今回比べた2つは、どちらも鮮度に大きな違いはなく、色や大きさもほぼ同じ。数値上、糖度の高さでいえば慣行栽培の方が上だったのですが、実際に食べてみると茎にはえぐみがあり、蕾部分は味が薄いという結果に。今回、美味しさでは有機の方に軍配があがりました

体にイイこといっぱい!ブロッコリー

ブロッコリーはアメリカでは子供の嫌いな野菜の代表だとか。日本ではピーマン、人参あたりだと思いますが、小さい頃「栄養があるから食べなさい」と無理やり食べさせられた野菜は、嫌いな野菜になる可能性大です。

ブロッコリーの栄養が優れている理由のひとつが、ブロッコリーが持っている栄養成分「イソチオシアナート類のファイトケミカルのスルフォラファン」。免疫力UPに役立つと言われています。ブロッコリーは、アブラナ科の野菜。スルフォラファンは同じアブラナ科のブロッコリースプラウト、キャベツ、ケール、芽キャベツなどにも含まれています。

さて、今回ブロッコリーの比較&食べ比べをしましたが、気になったのが、ブロッコリーを袋から出した時の独特の臭い!これはブロッコリーが酸欠になった時に発する硫黄化合物。この臭いはイソチオシアナートが含まれていることが原因なのですが、強烈だとびっくりしますよね?思わず、腐っているのかと思ってしまうほど。このような情報をPOPなどに書いてもらえると安心するかも知れません。

でも一番良いのは、ブロッコリーが酸欠にならない販売形態でしょうか。

比較した結果の感想ですが、ブロッコリーは加熱後に味の差が出る!生だとそれほど差を感じなくても、加熱後はエグ味、甘み、苦味に大幅な差を感じました。

また、料理をした結果ですが、今回はスープとパスタを作りました。両方ともに、下茹でをせず刻んで炒めました。このほうがブロッコリーのクセが出なくて食べやすかったです。

ちなみに、ブロッコリーの栄養は油と料理することで効率良く摂れます。

Comment:藤原 たかこ
栄養士・食生活アドバイザー、日本元気シニア総研研究委員
コラムや女性の美と健康をサポートするためのレシピを雑誌・WEBマガジンなどに提供。商品企画開発にも携わっている。

オーガニックを食べ比べ![ブロッコリー編]

料理監修:藤原 たかこ

今回の比較で使用したブロッコリーは、すべて美味しくいただきました。
・ブロッコリーのフェットチーネ(グルテンフリーパスタ)
・ブロッコリーと玉ねぎの豆乳スープ
・ブロッコリーと人参の炒め物

鮮度が命。たまに臭い!?ブロッコリー 

今回調査した2つ以外にも、都内でいくつか他の店でブロッコリーを購入したのですが、そのうちの1つが袋から出す際に異様なニオイが・・・。たまに、ありませんか?袋に密封されているブロッコリーが酸素不足で一生懸命に呼吸をしようとし、ガスを発生させているんですね。ブロッコリーは鮮度が落ちやすく、日持ちがしない野菜。すぐに黄色く変色もしやすいので、配送の際や売り場での鮮度管理がとっても大事。ブロッコリーの美味しさは、栽培方法よりも鮮度のほうが強く影響するのかもしれません。

袋に入れずに販売すればすぐ蕾が黄色くなってしまったり、柔らかくなってしまったり。包装する場合、長時間袋に入れたままだと、ニオイがでてしまったりと、悩ましい問題です。販売者は、野菜の呼吸、ガスの状態をコントロールできる袋を利用したり、包み方を工夫したり、何より青果担当者の発注量のコントロールが大事になってくるのかも?後は、入荷した当日に全部”売り切る”ちから、ですね。

さて、最近ブロッコリーが高くなったなぁ、とつくづく感じた今回の調査。少し前までは慣行栽培のものなら特売で100円前後、通常価格で150円くらいから198円くらいだったなと記憶してるので、そのころに比べて今、100円くらいは高くなってるのではないでしょうか。さらに、今回購入した有機のブロッコリーは1個税込みで430円(!)ですから、お財布には優しくない、なかなかの高級野菜ですよね。少し前、糖質制限ダイエットブームということで、お弁当の白いご飯をブロッコリーに変更するサービスがメディアでも取り上げられていましたが、ものすごく原価率が高いお弁当になってしまうのでは?と、勝手に心配してしまいます・・・。

ブロッコリーの花蕾部分、これくらいの大きさならペロッと一度に1個分は食べられてしまうので、もう少し手の届きやすい価格になるとうれしいですね。

Photo / Text : 佐藤アキ
http://www.organic-press.com/about/