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「ノンシリコン」という言葉の一人歩き

2013 / 09 / 17特集コラム


「ノンシリコン」という言葉の一人歩きノンシリコンシャンプーのブームが、ここ数年続いている。「ノンシリコーン」の文字を、CMや広告などで目にしない日はなく、店頭でも目立つ位置に売り場を展開。自然派志向の美容法を好む女性が増加中ということで、NBメーカーもドラッグストアも、こぞってノンシリコンシャンプーの開発や販売にちからを入れてきているようだ。

昔からオーガニックショップでは100%植物由来のもの、合成香料や石油由来成分不使用の、天然由来成分シャンプーを推奨し販売してきた。このような製品をずっと見てきたり、使ってきた者から言わせると、最近の自然派志向?と謳っている製品には、矛盾や違和感のある製品がとても多いと感じざるを得ない。というのも、シャンプーにシリコン(シリコーン)が入っていないとしても、実はセットで使う同ブランドのコンディショナーやトリートメントには配合されていたり。シリコンの代わりに、ほかの合成ポリマーを使っているものなどもある。自然派と思える製品も、実はほんの一部の成分だけがそれに該当し、多くのものには合成香料や石油由来成分などが使われていたりする。

「ノンシリコン」という言葉だけが独り歩きし、「シリコン=悪」「ノンシリコン=自然派」というイメージがついてしまったため、まるでノンシリコンシャンプーすべてが自然派でオーガニックシャンプーであるかのように誤解され、同様レベルのものと思われてしまうのは、大変残念なことだ。

「ノンシリコン」という言葉の一人歩きシリコン(シリコーン)は、髪をコートしてツヤを出したり、手触りや指どおりを良くするためなどを理由に配合されてきたもの。「シロキサン」「シクロメチコン」「ジメチコン」といった成分名が代表的なシリコーン成分だ。そもそも「シリコン」という名前では表記されない為、店頭でパッケージに書かれた全成分を見て判断するのは難しい。シリコーン以外の成分に関しても、表示を見てこれは石油由来成分だ、などとすぐにわかる方はほとんどいないだろう。オーガニックシャンプーでさえ、カタカナで書かれた成分がたくさん並び、全成分表示を見るだけでは一般の消費者にとってはほぼ理解不能だ。

シャンプーを購入する際は、ノンシリコンか否かだけを見るのでなく、ブランドのコンセプトや製造ポリシーも含めて判断し、良心的なメーカーのものを選ぶようにしてほしいと思う。また、ラベルに書かれている成分でわからないものがある時は、メーカーに内容について直接問い合わせる事も出来る。わからない成分や疑問がある時は、積極的に調べて、より安全で、自分に合う製品を選んでいただきたい。

メーカーのホームページには、全成分に関して由来や配合目的、オーガニック認定の有無などを、すべてきちんと公開しているところもある。販売する側もお客様から問い合わせがあった時、その要望に応えられるようマニュアル等を準備しておくことが求められている。

 

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

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