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Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」

2016 / 06 / 10特集コラム


ニュージーランドをベースに、長年アジアの市場調査や輸出入をウォッチしてきたBrendan Hoare氏(前IFOAM世界理事)の来日を受け、日本のオーガニック業界関係者との情報交換会が、OFJ(一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン)呼びかけで実現。6月8日(水)都内某所にて、情報交換会を兼ねたミニセミナーが開催された。

Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」

Brendan Hoare氏のプレゼンテーション、New Zealand Organic Market Report(ニュージーランド オーガニックマーケットレポート)によると、世界的に成長を続ける有機市場同様、ニュージーランドのオーガニック市場も例にもれず、年々拡大しているという。2009年から比較して倍増し、2015年の輸出を除く国内市場は$217,000,000となった。
(2009年 $104m (Millionz of NZ$)⇒2012年 $133m⇒ 2015年 $217m)

これらオーガニック市場急成長の理由として、一般のスーパーマーケットでのオーガニック製品の扱いが増えたことが非常に大きいという。彼らは、日々リサーチを行う中で消費者のニーズを把握しており、オーガニックはもはや一部の人たちの特別なものではなくメインストリームになりつつある、ということも理解。そのような流れから、自然とオーガニックの取扱いが増加してきた。そして顧客の購買履歴調査、データの分析といったマーケティングデータを活用することで、品揃えや価格、サービス全体の顧客満足度をさらに高めている。
Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」
国外への輸出量も右肩あがりに成長している。(2012年から11%増)主な輸出先としては欧米が中心であり、北米とヨーロッパで全体の半分を占める。ここ数年は安定もしくは減少傾向にあるが、中国をはじめその他アジア諸国ではオーガニックの広がりに勢いがみられている。欧米でのオーガニック市場の成熟に伴い、今後ますます、アジアにおけるオーガニック市場の成長に期待が高まっている。

2012年 Total $215,000,000
2015年 Total $240,510,000

■North America 24%
■Europe 26%
■Australia 16%
■Japan 6%
■Korea 7%
■China(incl HK) 10%
■Other Asia 9%
■Otders 1%Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」

ニュージーランドにおけるオーガニック全体のボリュームは増えている一方で、認証数や認定従事者、および有機圃場は2009年をピークに減少しているという。これが意味するところは、家族経営の小規模有機農家が減少傾向にある一方で、大きな企業が大規模生産や加工などを行うようになってきたこと。そして限られたスペースの中で、効率よい生産がおこなわれている結果でもあると思われる。

Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」
ニュージーランドでは、「大量生産ではなく価値を高める」という政府の政策がとられているという。例えば、ワインの原料となるブドウの生産について、地理的表示保護制度を導入したり、遺伝子組み換えを規制、減農薬に取り組み、2020年までに全体の20%をオーガニックにするという明確な目標を立てている。キウイやりんごなども、具体的な数値目標をもち政策として最低限の環境の基準を設ける。それが全体のボトムアップにつながり、ひいては製品やブランド価値があがり、結果としてオーガニック市場の成長にもつながっている。

Brendan Hoare氏によるNew Zealand Organic Market Report「ニュージーランドのオーガニックマーケットレポート」


■Brendan Hoare(ブレンダン・ホアレ)氏プロフィール 

Long Breath Farm(4haの有機認定農場)経営。Buy Pure New Zealand
経営ディレクターとしてオーガニック・ナチュラル・フェアトレードのビジネスをアジア・オセアニア 圏でサポートしている。Organic AotearoaNew Zealand 最高経営責任者として、国内の有機農業、有機食品の業界の声を政府に届ける役目を果たしている。前IFOAM世界理事。2014年国連家族農業年国際コンサル委員会オセアニア地域代表。 東アジアオーガニックフォーラム前理事(現IFOAMASIA)。オーガニックの専門情報誌OrganicSystemを創立。有機農業や食品業界へマーケット情報やPGS(参加型認証システム)の導入・有機認証についての情報など正しい情報、新しい情報を伝え続けている。

 

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/