株式会社ライフコーポレーションによる新業態「BIO-RAL(ビオラル)」第一号店の靭店。売場の奥には、デリカテッセン(弁当・惣菜売場)が。2Fには、1Fで購入したものを食べることができるイートインスペース「ビオラルガーデン」もあります。

薬膳や健康をテーマにしたお弁当や、おにぎり、有機野菜を使ったお惣菜、揚げ物やサラダ、あたたかいお味噌汁やスープ類などもありました。

店内のキッチンで作られるお惣菜には、実際に販売されている有機野菜や調味料が使用され、お弁当のコーナーに商品も展示されるなど、売り場と連動していました。BIO-RALで販売している、こだわりの調味料の一例として、粗製糖(ムソー)、沖縄の塩シママース(青い海)、本造り米酢(内堀醸造)、有機杉樽しょうゆ(マルシマ)、有機玄米味噌(海の精)と書かれています。

また、「有機JASマークってなぁに?」といった、啓蒙POPも提示されています!

また、お店で精米したお米が、おにぎりやお弁当に使われています。

該当のお弁当などには「店内で精米、炊飯しました。」と書かれたシールが貼られ販売されています。鮮度の良さ、作りたての美味しさが伝わりますね。

入り口カウンターにある、お米の量り売り精米コーナーへと連動することになります。お弁当で食べたご飯が美味しかったと、お米の購入に繋がっていくかもしれません。

お店で販売されている「有機パスタ」を使ったスパゲッティも!

大人気だという「じゃがいもコロッケ」は、有機のじゃがいもが使われています。コロッケをきっかけに、「有機野菜って美味しいね!」とお客様に思ってもらえたら嬉しいですね。

今やどこのスーパーマーケットでも活況なのが「惣菜売場」。おにぎりやお弁当はコンビニでも手軽に購入ができるため、選ばれる魅力的な惣菜売場をどう作っていくか?何を提供するのか?他のお店との差別化が、集客の要となってきます。惣菜売場のこだわりがお店にとっての強みにもなり、この強みを磨くことでより一層差別化が可能になります。

お店で販売している有機野菜やこだわりの食材を使用していること、店内調理で作りたての総菜を提供していること、広々としたイートインスペースがあることなど、BIO-RAL(ビオラル)靭店だからこその強みと言えます。

これをさらに魅力的に、もっとオーガニックフレンドリーにするためには?

ひとつは添加物を削減すること、もうひとつは原材料の全表示をすること。

一般的なコンビニのお弁当は、原材料表示を見てみると、びっくりするほど様々な食品添加物が使われています。BIO-RAL(ビオラル)靭店で作られているものは、一般のものに比べかなり削減されていると見受けられましたが、全てが無添加というわけではありませんでした。食中毒予防で、添加せざるを得ない場合もあるというのは重々承知ですが、ごはんと具だけのシンプルなおにぎりから、まずはチャレンジして欲しいなぁと思います。

また、現在対面販売やバラ売り、量り売りなどの容器包装されていない惣菜については、原材料に関する表示義務はありません。また、インストアで加工する食品を包装して販売する場合は、「食品衛生法」により添加物やアレルギー表示などは必要ですが、原材料表示の義務はありません。惣菜に使用している原材料情報を開示することは他店との差別化になり、よりお客様の安心感を高め、ひとつの来店動機となりえます。アレルギーなどの理由で避けたい食材がある方のためにも、全ての総菜に原材料の表示があるといいですね。BIO-RAL(ビオラル)さんだからこそ是非取り組んでいただき、さらにオーガニックフレンドリーなお店になっていただけたら嬉しいですね。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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