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無塩せきとは?無添加ハムとは?

2013 / 03 / 31特集コラム


 食品添加物たっぷりのハム

一般的に販売されているハムの原材料表示をちゃんと見たことがあるだろうか?食品添加物たっぷり、ということはもうご存知の方も多いはずだ。

原材料表示には、たいてい豚肉、食塩の他に、糖類(砂糖やブドウ糖果糖液糖、水あめなど)、そしてたん白(卵たん白、植物性たん白、乳たん白など)、発色剤(亜硝酸Na、硝酸カリウムなど)、着色料(コチニール色素、紅麹など)、結着補強剤(リン酸塩(Na)など)、乳化安定剤(カゼインNaなど)、その他、酸化防止剤や保存料、化学調味料などが記載されている。

一方で「無添加ハム」の原材料表示に記載されているのは、豚肉、食塩、香辛料、砂糖くらいのもの。とってもシンプルだ。本来、ハムは生肉を塩漬けや燻製などをすることで、長期保存を可能にしたものなのだからそれも当然のこと。添加物など存在しない時代は、このようなシンプルな原材料だったはずだ。

無塩せきとは?無添加ハムとは?

無添加ハムの原材料表示

無添加のハムはきれいなピンク色をしていないが、これは、鮮度が悪いからではなく、見栄えを良くするための発色剤や着色料を使用していないためだ。一般のハムを見慣れていると「美味しそうに見えない」 と思うかもしれない。でも、着色によく使われる「コチニール色素」の原材料を聞いたら、考えがちょっと変わるかもしれない。コチニール色素は、合成着色料の部類ではなく天然着色料ではあるが、サボテンの表面に生息するエンジ虫、つまり「昆虫」由来の色素!確かに、天然由来だが・・・。

無塩せきは無添加ではない

最近では一般のスーパーでも、できるだけ添加物を使用していないハムが販売されるようになった。「無塩せき」と表示されているハムは、なんとなく自然派のイメージ。でも、残念ながら「無塩せき」の表示があるハムのすべてが、必ずしも無添加ではないということをご存知だろうか?

では、「無塩せき」とは何か? ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約の、無塩せきハムの定義によれば、「ハム類(ボンレスハム、ロースハム、ショルダーハム、ベリーハム)のうち、使用する原料肉を発色剤を用いず塩づけしたものをいう。」となっている。

ハムの製造工程には、「乾塩法」といって塩やスパイスなどを直接素材に塗りこむ方法と、「湿塩法」といって、調味料を溶かした液(塩せき液)作ってを素材を浸すことで、肉に調味料をなじませる方法がある。この塩せき液に漬け込むことを「塩せきする」と言うのだが、無塩せきとは、「塩せき液に発色剤を使用していない」ということであって、塩漬けをしないという意味ではない。ちなみに、塩せきの方法として、肉を液に漬け込むのではなく、大きな注射針のようなもので調味液を直接肉に打ち込むケースもあるそう。増量され、短時間で大量に製造することが可能になる一方、肉本来のうま味や色がうすまってしまうため、余計に糖類や調味料を使う、着色することが必要になってくる。

無塩せきとは?無添加ハムとは?

国産無添加ハム

「無塩せき」のハムは、その工程で発色剤や着色料を使用していない為、一般のものに比べそのぶん添加物は少ないことにはなるのだが、結着剤や増量剤、保存料など、その他の添加物を使用している可能性はある。 良いハムを購入する際は「無塩せき」の表示が1つの目安となるが、さらに表示をよく見て、原材料に添加物が使われていないものを選ぶことをお勧めする。

また、自家牧場で、健康的な飼育環境や、与えるエサにこだわった国産豚を使用し、添加物を使わずに製造しているメーカーさんもある。このような無添加ハムは流通量は少ないが、主にオーガニックスーパーなどで、購入することができるので、是非一度味わってみていただきたいと思う。

美味しさの違いは、歴然。

 

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

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