ホーム > 特集コラム > オーガニックコラム【連載】 > 編集長のオーガニックネタ帳 ~ORGANIC MATERIAL BOOK~ > カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar

2015 / 02 / 10特集コラム


フェアトレードチョコレートやオーガニックチョコレートにはじまり、ヴィーガンチョコレート、ローチョコレート、高カカオチョコレート・・・。チョコレートの選択肢が増える中、産地や品種など原料のカカオ豆を選ぶところからチョコレートが作られるまで、すべての工程を一貫して行うBean to bar(ビーントゥーバー)専門店が続々と誕生している。また、海外のスーパーフードブランドも続々と日本に上陸し、「カカオニブ」や「ローカカオパウダー」といった原料がより身近なものとなったことも後押し。今までは手づくチョコレートといえば、市販の板チョコレートを溶かして好きな型に入れて冷やし固める、といった程度だったものが、原料レベルからの手作りをする人も増えてきた。

そんな中、オーガニックのカカオ豆を入手したので、実際にカカオ豆からチョコレートを作ってみることに。専用の機械を使わないと、販売されているようなクオリティにはならないのだが、あらためて、チョコレートって何から、どうやってできるのか?を再確認したい。

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
豆の選別→洗浄→焙煎

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
脱殻(カカオニブ)→粉砕

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
摩砕・微細化(カカオマス)→原料混合
※砂糖・カカオバターなど追加

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
精練(コンチング)→調温(テンパリング)
※通常コンチングマシーンを使ってなめらかに練り上げる

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
型に充填→冷却

カカオ豆からチョコレートを作ってみる?Bean to bar
手前の粒が粗いものは、カカオ豆と砂糖(ココナッツシュガー)のみ。ツヤがあるのは、これにカカオバターをプラスしたもの。コンチングマシーンを使っていないため粒が粗いが、カカオ豆に含まれる油脂分だけでも固まり、カカオ豆+砂糖だけでも美味しい。カカオバターを追加することで、口当たりが滑らかになる。

■カカオ豆・・・収穫されたカカオの実の種を発酵・乾燥させたもの
■カカオニブ・・・カカオ豆の皮と胚芽を除いて粗く粉砕されたもの
■カカオマス・・・カカオニブをペースト状に磨り潰したもの(液体状:カカオリカー)
■カカオバター・・・カカオ豆(カカオニブ)に含まれる脂肪分。カカオリカーから圧搾
■カカオパウダー・・・カカオマス(カカオリカー)から脂肪分(カカオバター)を脱脂して粉末にしたもの

チョコレートが甘いのは砂糖が入っているからであって、実はカカオ豆そのものは甘くない。一般のチョコレートの多くは「カカオマス」に、砂糖などの糖類、全乳粉や脱脂粉乳などのミルク、ココアバターもしくは植物性油脂などを加えてつくられている。大量生産された安価なチョコレートの原材料表示を見ると、一番最初に「砂糖」の文字が来るものが多いのに驚く。また、カカオバター(ココアバター)の代わりに「植物性油脂」を使っているもの、乳化剤や香料が入っているものも。チョコレートを買うときは、パッケージの裏に書かれた原材料表示を見て、より健康的なものを選ぶようにしよう。

また、ダークチョコやブラックチョコレートだからといって、すべてが高カカオであるとも限らないので注意したい。カカオの配合量を%で表示しているものもあるが、カカオマスはもちろんカカオバター(ココアバター)もカカオ由来であるので、合計の表示となっている。原材料表示は重量の割合が多いものから表示されるので、1番初めにカカオマス、2番目にカカオバターがくるもの(またはカカオバターや植物油脂などを使っていないもの)が、カカオ含有量が高くヘルシーなチョコレートの目安の1つと言えるだろう。

***************************************************

佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/