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オーガニックコーヒーに添えるミルク問題

2017 / 03 / 1特集コラム


いわゆる「オーガニックカフェ」と言われるこだわりのお店でなくても、最近フェアトレードやオーガニックのコーヒーを提供するお店は増えてきている。カフェでオーガニックコーヒーを注文する時、あるいはテイクアウトしようとする時に気になるのが、コーヒーに添えられた砂糖やミルク。オーガニックコーヒーに、人工甘味料やコーヒーフレッシュとも呼ばれるポーションタイプのものが添えられると、なんだかがっかりした気分になってしまう。

あのポーションタイプのミルク風の液体は、植物油に乳化剤を加え白くミルク風に作られたものであって、乳製品ではないし全く異なるものだ。名称は「コーヒー用クリーミング」「植物性油脂クリーミング食品」。パウダータイプのものも同じく、流通しているほとんどのものが、乳製品ではなく植物油からつくられたものだ。

これらはオーガニック&ナチュラル志向の人たちの間では既によく知られた事実であり、家庭で使用しない人も多い。ところが、オフィスや外食先で、となると話は別だ。一般のオフィスなどでお客様に提供する場合、砂糖やミルクの好みを一人一人に聞いて対応するのも、鮮度管理の必要な本物の乳製品をオフィスで常備、というのも現実的ではない。また、テイクアウトメインのコーヒーショップやコンビニコーヒーも、砂糖やミルクはセルフサービスで、というスタイルがほとんどだからだ。

オーガニックコーヒーに添えるミルク問題オーガニックコーヒーに添えるミルク問題
◎コーヒー用クリーミング(液状)の原材料例
A社:植物油脂、砂糖、乳製品、カゼインNa、乳化剤、pH調整剤、香料

B社:植物油脂、カゼインナトリウム(乳由来)、pH調整剤、乳化剤(大豆を含む)、香料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)

C社:植物油脂、砂糖、脱脂粉乳/カゼインNa、乳化剤(大豆由来)、pH調整剤、香料、酸化防止剤(ビタミンC)

このように、主原料は「油」。乳化剤とはまた別に添加されるカゼインNaは、乳化だけでなく増粘剤としてとろみをつけるのが目的。pH調整剤は、腐敗防止、変色防止などのために添加される。

◎クリーミングパウダーの原材料例
A社:水あめ、植物油脂、pH調整剤、乳たん白、炭酸カルシウム、乳化剤、香料、カラメル色素

B社:水あめ、植物油脂、乳等を主要原料とする食品、食塩、pH調整剤、乳たん白、炭酸カルシウム、着色料(酸化チタン、カラメル)、乳化剤、香料

C社:植物油脂、砂糖、カゼイン(乳由来)、pH調整剤、乳化剤、香料、クチナシ色素

D社:コーンシロップ、植物油脂、カゼイン(乳由来)、pH調整剤、乳化剤

E社:デキストリン、植物性脂肪、乳糖、脱脂粉乳、カゼインNa、リン酸K、乳化剤

※乳由来でつくられたものは名称が「乳等を主要原料とする食品」となっています。原材料表示も合わせてご確認ください。

オーガニックコーヒーに添えるミルク問題

多くのオーガニックカフェやレストランでは、ホンモノの牛乳、またはベジタリアンの方のために豆乳などが用意され、小さなミルクピッチャーに入れて添えられる。ホットコーヒーの場合は、ミルクを入れることでコーヒーが冷めてしまわないよう、一度温めて出す。少なすぎず多すぎない量で提供される1ピッチャーは、お客様が使い切らないことも多く、余ってしまったぶんはそのまま廃棄となる。さらに牛乳は賞味期限が短いため、仕入れた牛乳、開封した牛乳は使い切れない場合もある。コーヒー用クリーミングなら、ロスもなく原価も安い。それでも、オーガニックコーヒー、選りすぐりの一杯には、それにふさわしいものを提供したいというお店は少なくない。

悩ましいのが、テイクアウトだ。分包のオーガニックシュガーはあっても、常温保存できるホンモノのミルクは存在しないからだ。コーヒー用クリーミング(通称コーヒーフレッシュ)は当然あるもの、無料で用意されているという認識のお客様も多い。お店としては、必要な分をその場で入れて持ち帰るか、あらかじめミルクが入ったラテなどをオーダーしてほしいところだが、やっぱりブラックコーヒーに自分好みの分量のミルクを入れたい、というお客様もいる。数名分のコーヒーをテイクアウトしてオフィスに持ち帰る際に、必要な人もいるかも?と、いくつか持って帰るシーンもよくあること。お店のポリシーからテイクアウト用のミルクは用意しないという選択もできるのだが、やはり様々なお客様からの要望に応えるため、念のためクリーミングも用意しておくべきなのか?

この「オーガニックコーヒーに添えるミルク問題」、実は多くのお店が頭を悩ませている。

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/