ホーム > 特集コラム > 海外オーガニック情報 > 教育・啓蒙 > 食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

2013 / 11 / 25特集コラム


学校内に菜園を作り、そこで収穫した作物を使ってキッチンで料理をつくり、食卓を囲む。これらを単なる課外授業としてではなく、学校教育のカリキュラムに取り入れた「エディブル・スクールヤード・プロジェクト」。

「このキッチンクラスで、初めて食卓を囲む子もいる。それがアメリカの現実なんです。テーブルを囲んで家族で会話をしながら食事をする、そんな文化ではないのが悲しい。」と、教師は言う。

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン
食卓でどんな会話をしたらいいのか?何を話したらいいのか?がわからない子供もいるという。そんな子供たちと、各自の食べ物の記憶について語り合う場が設けられる。

また、すべての生徒が自然と会話ができるためのツールとして考えられた「クエスチョンカード」がある。生徒に様々な質問を投げかけ、活発な会話を大切に。生徒同士や生徒と教師の間でコミュニケーションをはかるために、このカードが一役かっているそうだ。

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

キッチンクラスはただ調理実習をする場所ではない。彼らが自分たちの手によって育てた収穫物を使って作ることで、自分たちの食べるものがどこから来るのか?を体験として学べる場でもある。

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

また、調理後はテーブルのセッティングも生徒たちによって行われる。テーブルクロス、花も必ずテーブルに飾り、盛り付けなども含めて創造性と美意識、食べてもらう人のためにもてなしの心をこめて提供することを大切にする。

調理後のクズなどはガーデンのコンポストへといった流れからも、生態系についてを学び、自然と再生サイクルやエコロジーに対する考えも身につけることができるのだ。

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

メニューは、旬の作物からだけでなく、各教科で何を学んでいるかによってもきめられるという。例えば、アメリカの歴史や文化を学ぶクラスではとうもろこしやポテトを使ったもの、インドの文化であればカレーといった具合にだ。食材の背景にある文化や歴史により料理の仕方も異なるため、蒸す、炒める、揚げる、焼く、などのテクニックが学べるような考慮される。
食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン
味付けはシンプルに。使う道具もフードプロセッサー、電子レンジなどの、電気を使うようないわゆる「ハイテク」なものは使わないそうだ。

食卓を囲む大切さを学ぶ。エディブルスクールヤード・スクールキッチン

そんな話を聞きながら、ふと、日本の調理実習を思い浮かべた。

ご飯を炊くのには、鍋を使った炊き方を教えてるだろうか?まさかメモリに合わせるだけの水加減、スイッチオンの炊飯器、、、ではないよね?と。

***************************************************

佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/