アメリカではケールが空前の大ブーム!
ケールはキャベツやブロッコリーなどと同じアブラナ科の野菜だが、ビタミンなどの栄養素がバランスよく大変多く含まれていることから、スーパーフードとして注目されている。

Whole Foods Market、Trader Joe’sといったオーガニックスーパーのみならず、ファーマーズマーケットや一般のスーパーでも、とにかくケールの売り場が目立つ。青果コーナーには束になったもの、カットされて袋に入ったものが。フレッシュなケールだけでなく、「ケールチップス」といってケールの葉を低温で乾燥し味付けしたものが、スナックのコーナーやデリコーナーなどにずらりと並んでいる。

10月2日は「National Kale Day」ということで、ニューヨークのUnionSquareで定期的に開催されているファーマーズマーケットでは、ケールの魅力、様々な種類や美味しい食べ方などの情報を発信していた。

ここでは10種のケール、SPOGORIELLO、PURPLE KALE、RED KALE、WINTERBOR(CURLY)、WHITE RUSIAN、RED RUSSIAN、LACINATO(TUSCAN)、BLACK TUSCAN、SIBERIAN、RAINBOWLACINATO、といった名前が書かれ紹介されている。

アメリカのオーガニックスーパーで一番良く見かけたケールは、WINTERBOR(CURLY)というもののようだ。試しに購入して食べてみたが、思ったよりもクセや苦味もなく、生のままでも食べやすい。ニューヨークではオーガニックケールの価格は1束で3ドル前後、割とお手頃な価格だ。

日本でケールというと「青汁」の印象が強い。生のケールは青汁メーカーが原料用にと栽培しているのがほとんどで、一般市場にはほとんど並ばない。最近のスムージーブームにより、一部オーガニックスーパーなどで見かけることはあるが、青汁に適した品種なのか見た目はキャベツの葉に近く、アメリカでポピュラーなケールとは違う品種のようだ。葉っぱ2枚で200~300円位するなど、入手しにくい上に価格もまだ高い。

イタリア野菜など、一般市場にあまり流通していない野菜を作る農家さんが増えたように、そろそろ日本でも、さまざまな種類のケールを育てる農家さんが出てくるだろう。スムージーブームが始まった昨年から今年、マーケットに出ていたならばとても需要があっただろうに・・・と思ってしまうのは私だけだろうか。はたして、このままスムージー熱は続くのか?そして、ケールチップのブームは来るのか?

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

関連記事