株式会社ビオスタイルが京都・四条河原町で運営する複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」が、循環型農業を実践する「NPO法人日本食品リサイクルネットワーク」と「近江園田ふぁーむ」の協力で、施設内の食品廃棄物をコンポスト(生ごみ処理機)で農業用肥料に生まれ変わらせ育てたお米を、今年初めて収穫しました。

GOOD NATURE STATIONは、開業前から施設内で排出される食品廃棄物を大地に返すプロジェクトを実施してきました。食品廃棄物を農業用肥料として活用することで循環型社会を実現し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指した取り組みを進めています。

循環するお米のサイクル


NPO法人日本食品リサイクルネットワーク関西支部によるサポートにより、レストランやホテルから出た食品廃棄物を、施設内のコンポストにて堆肥化。食品ロスを微生物の力で発酵・分解させたものを「近江園田ふぁーむ」に持ち込み、米ぬかやくず米、大豆カスなどと混ぜ込んでさらに熟成、堆肥化させます。この出来上がった肥料を活用して、お米を育ててもらいます。こうやって収穫したお米「えんこう米」は、GOOD NATURE STATION施設内で販売したり、レストランで提供され、まさに“循環する”サステナブルなお米が出来上がりました。

スタッフも一緒に「えんこう米」の田植え・稲刈りを実施

5月の田植えと、9月の稲刈りの作業には、GOOD NATURE STATION館長を始め、レストランのシェフや販売スタッフ、ホテルのコンダクターなど施設に関わる様々な業種のスタッフが参加。「近江園田ふぁーむ」の会長・園田耕一氏レクチャーのもと、食味の良い品種「夢ごこち」を植えました。

田植えは、化学肥料を使う場合、畝間を18cm程度空けるのが一般的ですが、食品廃棄物由来の堆肥を使う田んぼではさらに広い30cm間隔で作業。稲刈りは、束にした稲穂を半々にしてねじり天日干しにする“稲架掛(はさか)け”まで体験しました。

■近江園田ふぁーむについて
滋賀県近江八幡市で農業を営み、食品廃棄物の堆肥化による循環型農業を実践。会長の園田耕一氏は、会社員を経て家業である農業を継ぐ。高齢化や人手不足などを理由に離農した近隣の人たちの農地も管理しているため、現在は約220haもの広大な土地で米や麦、大豆などを育てています。2002年には滋賀県から「エコファーマー」認定を受け、04年からは食料廃棄物由来の堆肥を使うお米「えんこう米」の栽培を開始。会長自身の名前から“園”と“耕”の字を取ったネーミングには“縁幸”の意味も込められています。

GOOD NATURE STATIONの1階MARKETでは、「夢ごこち・コシヒカリ・ヒノヒカリ・ひとめぼれ」4品種を販売中(2㎏982円~)。同フロアのレストラン「ERUTAN」では、ブッフェスタイルのモーニングとディナーコースの一品でも提供。お米を使ったゲームや、スタッフが実際田植えした品種の「夢ごこち」とレストランで食べられる「ひのひかり」の2品種が試食できる「えんこう米 新米イベント」も、10月30日、31日の13時~16時に1階MAENIWAにて実施されます。

▽GOOD NATURE STATION
https://goodnaturestation.com/

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