令和5年8月24日(木)、徳島県の旭商事株式会社(代表取締役社長:山根浩敬氏)が、国内第1号となる第三者民間認証「平飼い鶏卵(ケージフリーEggs)認証」を取得しました。
株式会社エコデザイン認証センターでは、有機畜産JAS及び特色JASの農林水産省登録認証機関として培ってきたノウハウとシステムを活用し、令和4年から「平飼い鶏卵」の第三者民間認証システムづくりに取り組んできました。同センターでは、鶏卵を含めた有機畜産の普及活動に20年の歴史を持つNPO法人日本オーガニック農産物協会、およびヒューメイン・リーグ・ジャパンの協力を経て「平飼い鶏卵基準作成検討委員会」を設置。さらに学識経験者や専門家等とも協力し、世界水準をベースに、日本の実情に即した基準が作成されました。
近年のアニマルウェルフェアを求める声が高まり、“平飼い”と呼ばれる多種多様な卵が店頭に並ぶようになってきました。しかしながら、JAS規格のように明確な定義や規定が存在していないため、「平飼い鶏卵」は生産者あるいは流通段階で、個別に定義づけされたものが流通しています。今回、日本で初めて「平飼い鶏卵」第三者民間認証が誕生。平飼い鶏卵としての表示を飼育環境と鶏舎構造の視点から、①放牧平飼い鶏卵(フリーレンジエッグ)②平飼い鶏卵(ケージフリーエッグ)③多段式平飼い鶏卵(エイビアリー)の3種類に分類し、その卵の来歴(飼養環境等)が容易に識別できるようになります。
アニマルウェルフェア五つの自由
①飢え、渇き、栄養不良からの自由
②恐怖と苦悩からの自由
③物理的環境の不快からの自由
④痛み、障害、病気からの自由
⑤正常な行動を示す自由
「採卵鶏の平飼い飼養管理基準」は、イギリスで提起された「五つの自由」の概念を中心に規定されています。これらを維持するため、
◎利用可能面積
◎敷料エリア
◎敷料エリアへのアクセスの自由
◎止まり木
◎巣箱(ネスト)
◎給餌器、給水器
◎日々の観察
において基準が規定されています。
平飼い鶏卵認証のロゴマーク
認証基準は、「採卵鶏の平飼い飼養管理基準」に基づく飼養環境と鶏舎構造の視点から3種類に分類。認証対象鶏舎及び施設で生産された認証鶏卵は、数量管理によって、非認証鶏卵とは分別保管されトレーサビリティーも確保。格付けされた鶏卵は、出荷の際にパック容器等に認証マークが貼付されます。
①放牧平飼い鶏卵(フリーレンジエッグ)
②平飼い鶏卵(ケージフリーエッグ)
③多段式平飼い鶏卵(エイビアリー)
株式会社エコデザイン認証センター
https://eco-de.co.jp/