本格的な新茶シーズンがスタート!4月下旬、茶摘みが始まる直前というタイミングでお邪魔した、静岡県の有機茶園「善光園」さん。こちらでは有機栽培だけでなく、自然栽培でも茶の樹を育てています。さらに、その自然栽培の茶畑には「実生のお茶」もあり、収穫量は本当にごくわずかしかないそうですが、販売されています。
そんな希少な有機・自然栽培の「実生の茶」。製茶したばかりの新茶が届いたので、早速編集部で試してみました!
ところで「実生(みしょう)」ってご存知でしょうか?
実生(みしょう)とは、植物を種から育てる事。お茶の繁殖は挿し木によって行われるのが主流なのだそうです。この一般的な品種や栽培方法(挿し木)による均一な茶の樹に比べ、実生の茶の樹は、実から育てることで直根が丈夫な丈夫な樹木となります。また、さまざまな遺伝子を持つことから形状や性質にばらつきがでますが、均一ではないからこそ、その土地特有の個性豊かな味わいを生み出します。より自然に近いお茶と言えますね。
こちらのパッケージ、茶の樹の根っこからまぁるく膨らんでいるのは「種」をイメージしているのでしょう。「実生の茶」であることを、そのまま表現しています。
パッケージの裏にある似顔絵、これは生産者の増田さんですね。実物そっくりです!
このパッケージをあけると、遮光性ある茶袋が入っています。
「深蒸し茶」なので、普通の煎茶に比べて茶葉が細かめです。この茶葉の持つ旨味を引き出すために、摘んだ生葉を通常より時間をかけて蒸しているそうです。蒸すことにより甘みが増し、渋みが抑えられてまろやかなコクがあるのが特長です。
実際に淹れてみると、深蒸しなので色は濃い目。コクがありますが、飲み口はすっきりとした感じ。最近では甘みや旨味が重視される傾向だといいますが、きっと昔のお茶って、こんな感じだったのでしょうね。これなら食事のときに飲んでも、食べ物の味を邪魔しないと思います。毎日飲んでも飽きがこない、とても美味しいお茶でした!
善光園「実生の茶」のいいね!ポイント
◎「実生(みしょう)」=より自然に近いお茶
◎無肥料自然栽培であること
◎オーガニック認証であること
◎美味しい!
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。