なんの自慢にもなりません。むしろ恥ずかしいくらいですが、オーガニックプレスは、たったひとりで立ち上げた情報サイトです。(もちろん、サイトの構築にはデザイナーさんやエンジニアさんの力は借りていますが)
「どうしてオーガニックの情報サイトを立ち上げたの?」
「どうやって作ったの?」
そんなことを、良く聞かれます。
コーポレートスローガンに書かれているとおりではありますが、立ち上げ当時のお話を少しだけさせて頂きたいと思います。
原点はチラシ
1994年~2002年、オーガニックや自然食品を扱う小売流通業の会社に所属していました。当時はまだインターネットが今のように当たり前ではありませんでした。会社に数台のパソコンをみんなで共有していて、今のように一人1台ではありません。小売業では特売情報を中心にチラシを撒くことで集客や情報の提供を行っていました。ようやく手書きのPOPを、パソコンで作り始めた・・・そんな時代です。
今思えば、その頃から情報をまとめたりチラシの原稿を書いたりということが好きでした。2000年の米国の展示会視察を機に、ハーブサプリメントやアロマコスメ(今で言うオーガニックコスメ)を扱い始め、それらを担当していた私は、まだ日本ではなじみのなかったハーブサプリメントを啓蒙するためにハーブ辞典のようなものを自作したり、チラシをつくってお客様に配布したり。チラシをきっかけに、お客様が興味を持ってくれたり商品の購入につながったりすることに、手ごたえや喜びを感じていたものです。
パソコンでハーブの情報を検索していたときに、必ずと言っていいほど検索の一番上に出てきていたサイトがありました。ECサイトでしたが、商品説明の他にも成分(素材)の説明も充実していたので、情報収集として活用していたのです。それがきっかけで運営会社(株式会社ヘルシーネット、後のケンコーコム株式会社)の存在を知り、後に転職することとなりました。
オーガニック専門のサイトが無かった
2002年、ECサイトの会社に転職してからは商品部に所属。バイヤーとしてだけでなく、商品を撮影したり情報を作成、登録するチームも統括しました。
多くのサプライヤーと商談をしましたが、「御社のサイトは検索すると一番先に出てくるし、自社のカタログの代わりに商談ツールとして使ってます。」なんていう声も良く聞かれたものです。営業の方も情報収集、そして自社の商品説明などにもサイトを利用していたんですね。
商品点数の多い、いわゆるロングテール型で、SEOに強いサイトでした。オーガニックやナチュラルな製品も多数販売していましたが、説明の少なさに、実は不満を持っていました。「これではオーガニック製品の魅力、こだわりが全然伝わらない!」なんて。そんなことで、よく社長と言い合いになったりもしてました。笑
こだわりのある商品はそのストーリーを、写真や文章でもっとしっかり伝えたい。そんなことを、ずっと思ってたのです。
自分の中で、なんとなくこれから先、何をやりたいか?どんなふうに仕事をしたいか?を考え始めた頃。バックグラウンドを活かし、オーガニック×IT で何かできないだろうかと思うようになります。
ちょうど2004年頃からBlogが日本でも普及しはじめ、私も細々とオーガニック関連の情報をアップしていたりもしました。実はまだ当時は、オーガニック専門の情報サイトはありませんでした。オーガニック好きのブロガーさんが発信しているBlogは結構あったように記憶していますが、オーガニックのカフェやレストランを探したいけど、一つにまとまっているサイトは無く探すのに一苦労。今のようにSNSが無かったので、店舗やメーカーさんがそれぞれのHPやBlogで発信する以外は、オーガニックを扱うメーカーさんのHPに取引先であるお店の一覧があるとかのレベルです。あったら便利なのにな、なんで無いんだろう?という素朴な疑問が、いつしか
「無いなら自分で作っちゃえ!」
それが、このサイトの出発点です。
この記事を書いた人
オーガニックプレス株式会社 (ORGANIC PRESS Inc.)
CEO / Editor-in-Chief 佐藤あき (Aki Sato)
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。