オシャレなボトルに入ったドイツ生まれ、LEMONAID(レモンエイド)社のオーガニック微炭酸飲料。社名に含まれる“AID”は「援助」を意味します。ただオーガニック原料を使っている、というだけでなく、1本あたり約7円が開発途上国に寄付されるようになっており、原料の生産者やコミュニティーの支援プロジェクトに役立てられています。
◎原料はオーガニック・フェアトレードの農場で作られたものを使用
◎リサイクル&アップサイクル可能なガラスボトルを使用
◎売り上げの一部をNPOに寄付し生産地の環境向上を支援
アップサイクル(Upcycle)とは、リサイクルやリユースとは異なり、ゴミをそのまま捨てるのではなく、もとの形状や特徴などを活かしながら、新しいアイディアやデザインを加えることで別の製品に生まれ変わらせる、サスティナブルな考え方です。
LEMONAIDの飲料は、ペットボトルではなく、リサイクル可能なガラスボトルを使用。飲み終わった後にそのまま捨ててしまうのはもったいない!アップサイクルしたくなるような、素敵なデザインが特徴です。日本のジュース、とりわけ炭酸飲料についてはペットボトルが多い・・・。そもそも、オーガニックの100%ジュースはあっても、有機JAS認証の炭酸飲料はまだ国産ではほとんど流通していません。また、そのまま使いたくなるようなおしゃれなものは、なかなかありませんよね。
LEMONAIDの日本の輸入元であるアリサンも、アップサイクルを推奨しており、付属品としてポンプキャップやディスペンサーを販売しています。ディスペンサーは、お砂糖や塩、ビネガーやオイル入れに。ポンプをつければ、ハンドソープやディッシュソープ入れに活用できます。瓶の口にぴったり合うものを、個人で探すのは大変ですから、このように発売元がアップサイクルを後押ししてくれるのはうれしいですね。
限りある資源を守るため、容器などの素材に環境に優しい物を選択する企業も増えてきましたが、その一歩先、アップサイクルを見据えた商品開発で付加価値を高めていく。そんな持続可能な取り組みが、これからはスタンダードになっていくかもしれません。大量生産や大量廃棄によって生み出される廃棄物、古くなったり壊れたりして捨てられるものを、クリエイティブな感性や知恵によって、新しいものによみがえらせる。アップサイクルすることで、大量の廃棄物を生み出す経済、社会の構造を見直すきっかけをつくることは、作り手側にも期待されています。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。