米 Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)が、「Amazon Go」と、「Amazon Fresh」を全店閉店する!?というニュースが入ってきた。
▽【Amazon News】Amazon NewsAmazon doubles down on online grocery delivery and Whole Foods Market expansion to reach more customers
https://www.aboutamazon.com/news/company-news/amazon-fresh-go-stores-closing-expanding-whole-foods

2018年に展開を開始した無人決済店舗、Amazon Go(アマゾンゴー)。レジにならばずに専用レーンを通るだけで決済できる“レジレス”の技術は、当時は画期的な仕組みとして大きな話題となったが、結局、経済的合理性は得られなかったということらしい。ビジネスとして成り立たないならば、撤退や事業モデルを再構築するといった判断は当然のことだと言える。日本でもそのあとを追うように実証実験を行う企業があったが、その後どうなったのだろうか・・・。

2019年にAmazon Goサンフランシスコ2号店で実際に買い物体験をし、その後2023年にAmazonの“Just Walk Out”を導入したWhole Foods Marketも視察してきた。あの時に感じていたちょっとした違和感のようなものは、やはり間違いではなかったな、ということを率直に感じている。
▽Amazon Go(アマゾンゴー)とオーガニック(2019年3月24日)
https://organic-press.com/world/world_report109/
▽Whole Foods Market 「ジャスト・ウォーク・アウト」の導入(2023年3月16日)
https://organic-press.com/world/world_report117/

そもそも経済的合理性の前に、レジを通らずに店を出るという行動にどこか罪悪感や不安感のようなものを感じたり、カメラなどで行動を監視されている、常に見張られているといった心理的圧迫感・・・。また、人とのコミュニケーション欲求というような、理屈では説明できないような人間的な感情や意思決定、非合理的な経済行動というのは、時代が変わっても、そう簡単に変わることはないのだと思う。
実際、Whole Foods Market に導入した「Just Walk Out」自動決済システムと、セルフレジ、有人による従来型のレジを併設したお店であっても、やはり、従来型のレジを選ぶほうが圧倒的に多かったのを目の当たりにした。
一方で、レジに並ぶ煩わしさやセルフレジにかかる手間や時間を考えると、そのままレジを通らずに会計が済んでしまう仕組みが便利なのはたしか。ランチの時間を短時間で済ませなければならないような、例えば医療関係者や高層ビルで働くオフィスワーカーなど、コンビニで買い物する時間が大幅に短縮できるのはうれしいもの。
日本なら、例えば企業の福利厚生としての間食や社食、オフィス内や病院、大学などの売店や食堂といったような、限られた人が利用する場所なら、今後広がっていく可能性はあるのかも。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。