生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングが、全国の20歳~69歳の男女400人を対象に「オーガニック」をテーマにインターネットリサーチを実施。「オーガニック製品またはオーガニックフードを今まで複数回購入したことがある人」を対象に、購入のきっかけや魅力について、アンケート調査が行われました。

購入しているオーガニック製品・オーガニックフード

オーガニック製品を複数回購入したことがある方に対する「自身が購入しているオーガニック製品は何か?」という質問に対しては、「化粧品」が約60%でトップとなり、続いて「衣服・靴」が44.3%、衣服以外の布製品が32.8%となりました。アパレル、ファッション産業においては、原材料調達から生産、使用から廃棄にいたるまで、人や環境等様々な問題がクローズアップされており、オーガニックコットンなど環境負荷の少ない素材を選択する消費者が増えている、ということが背景にあると考えられます。

また、オーガニックフードを複数回購入したことがある方への「自身が購入しているオーガニックフードは何か?」という質問に対しては、「農産物(野菜や穀物等)」のみで80%以上を占め、加工農産物68.5%、畜産ブル40.5%と続きます。「お酒以外の飲料」「お酒(ワイン等)」もそれぞれ26.1%・24.9%と一定の割合を集めており、オーガニック飲料も徐々に浸透してきている様子がうかがえます。

オーガニック製品・オーガニックフード購入のきっかけ

オーガニック製品またはオーガニックフードを購入するようになったきっかけは、どちらも「テレビ(メディア)」が36.6%で最も高い割合に。一方で、「SNS(おすすめとして表示される記事や広告)」が約20%、「SNS(他人の投稿)」が約16%と、SNSをきっかけとする割合の合計が「テレビ(メディア)」を上回る結果となりました。

購入時に認証を確認する?

オーガニック製品またはオーガニックフードを購入する際に、認証(農畜産物を対象にした「有機JASマーク」、オーガニックコスメの「コスモス認証」等)を確認するか?というアンケートでは、「確認している」「たまに確認している」と回答した割合は、オーガニック製品・オーガニックフードともに70%以上に。「確認している」割合だけでも30%以上を集めています。オーガニック製品・オーガニックフード購入者は、「オーガニック」というキーワードだけでなく、認証も確認して購入する傾向が強いことがわかりました。

購入しているオーガニック製品・フードの販売価格

自身が購入しているオーガニック製品またはオーガニックフードの販売価格は、オーガニックでない製品と比較してどうか?というアンケートでは、どちらも「高い」「やや高い」と回答した割合で90%以上を占めています。オーガニック製品・オーガニックフードの販売価格は非オーガニックよりも高額であること、高額だと認識したうえで購入しているということが分かりました。

オーガニック製品・オーガニックフードを購入する理由

「オーガニック製品」を購入する理由としては、「化学物質が不使用であることに安心するから」と「身体に余分なものを入れたくないから」の割合がともに40%を超え、不安感の払拭をメリットとして購入する方が多いことが分かります。続いて「製品の質、または効能が高いと感じるから」が35.0%、「環境に配慮したいから」31.4%「生産者を応援したいから」27.3%と続き、製品の品質の高さや製品のバックグラウンドに魅力を感じてオーガニック製品を選ぶ傾向もみられます。

また、「オーガニックフード」を購入する理由も、「農薬・化学肥料が不使用であることに安心するから」と「身体に余分なものを入れたくないから」の割合がともに40%を超え、オーガニック製品と同様に、オーガニックフードが非オーガニックよりも高額だと認識しつつも、農薬・化学肥料への不安感の払拭をメリットとして購入する方が多いことが分かります。

一方オーガニックフードの場合、「環境に配慮したいから」「生産者を応援したいから」といった利他的な理由や、「生産過程に誠実さを感じるから」といった多角的視点での理由も30%前後を獲得しました。この割合は、「栄養価が高いと感じるから」「味が良いと思うから」といったオーガニックフードの質に関する理由よりも高くなっています。

1か月あたりに購入するオーガニック製品の合計金額

オーガニック製品を複数回購入したことがある方の、1か月あたりに購入するオーガニック製品の合計金額は、「3,000円未満」が38.3%。一方、1か月に1万円以上の購入者も24.6%と、一定の割合を獲得しています。

【1か月あたりに購入するオーガニック製品の合計金額グループ分け】

・1万円以上3万円未満/3万円以上:グループA(購入額高 層)
・3000円以上5000円未満/5000円以上1万円未満:グループB(購入額中 層)
・3000円未満:グループC(購入額低 層)

1か月あたりの購入金額が最も高いグループ(グループA)は「製品の質、または効能が高いと感じるから」が45.6%で、「環境に配慮したいから」が28.9%と製品自体への評価を重視する傾向にある一方で、月に3000円以上1万円未満の購入層(グループB)は、「環境に配慮したいから」が39.0%と、グループAに比べ、「製品の質よりも環境への配慮をモチベーションに、購入する傾向が強いことが分かります。

1か月あたりに購入するオーガニックフードの合計金額

オーガニックフードを複数回購入したことがある方の、1か月あたりに購入するオーガニックフードの合計金額は、「1,000円以上3,000円未満」が24.6%でトップとなりました。「1,000円未満」も2.7ポイント差で21.9%と、3,000円未満だけで46.5%を占めています。

この結果を踏まえると、オーガニックフードを購入する方の多くは、野菜のみ・卵のみなど、日々食べる食品の一部のみをオーガニックにしている可能性が見て取れます。

【調査概要】
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の20歳~69歳の男女で、オーガニック製品またはオーガニックフードを今まで複数回購入したことがある人
有効回答数:400名
調査実施日:2022年4月8日(金)~2022年4月13日(水)

▽ネットリサーチ
https://neo-m.jp/research-service/netresearch/

▽ネオマーケティング
https://neo-m.jp/

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