2020年7月16日から、有機JAS制度による認証を受けた有機畜産物等に「organic」等と表示して、カナダ及びスイスへ輸出できるようになります。また、輸入についてもカナダ、スイス及びオーストラリアの制度による認証を受けた有機畜産物等を輸入し、JAS制度に基づき「有機」等と表示することができます。これにより、有機食品の輸出入に係る手数料や手間が軽減され、輸出の増大等が期待されます。

日本とカナダの有機畜産物等の輸出入について

■日本からカナダへの輸出について

(1)対象範囲
有機JAS制度に基づき、最終的に日本国内で生産、加工又は包装され、格付がされた有機畜産物、有機畜産物加工食品及び有機農畜産物加工食品

(2)生産基準
有機畜産物の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示第1608号)
有機加工食品の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示第1606号)

■カナダから日本への輸入について

(1)対象範囲
カナダの有機基準(COR)に基づき、最終的にカナダ国内で生産、加工又は包装され、認証された有機畜産物及び有機畜産物を原材料として含む有機加工食品(有機JASの適用範囲に限る。)

(2)生産基準
Canadian General Standards Board
Organic Production Systems-General Principle and Management standard(CAN/CGSB-32.310-2006)

日本とスイスの有機畜産物等の輸出入について

■日本からスイスへの輸出について

(1)対象範囲
有機JAS制度に基づき、最終的に日本国内で生産・加工され、格付がされた有機畜産物、有機畜産物加工食品及び有機農畜産物加工食品(加工食品の原材料は国産及び我が国が同等であると認めた国のものに限る。ただし、原材料については、今後両国で議論を継続。)

(2)生産基準
有機畜産物の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示第1608号)
有機加工食品の日本農林規格(平成17年10月27日農林水産省告示第1606号)

■スイスから日本への輸入について

(1)対象範囲
スイスの有機制度に基づき、最終的にスイス国内で生産・加工され、認証された有機畜産物及び有機畜産物を原材料として含む有機加工食品(有機JASの適用範囲に限る。)

(2)生産基準
Ordinance on Organic Farming and the Labelling of Organically Produced Products and Foodstuffs(Organic Farming Ordinance)(910.18)
EAER Ordinance on Organic Farming(910.181)

日本とオーストラリアの有機畜産物等の輸出入について

■日本からオーストラリアへの輸出について
オーストラリアの有機制度では、第三者認証等の根拠に基づき「オーガニック」等の表示をすることができます。これまでどおり、有機JAS制度に基づき認証された畜産物等は「オーガニック」として輸出可能です。商品にJASマークが付されていれば、輸出するにあたり、証明書は必要ありません。

■オーストラリアから日本への輸入について
(1)対象範囲
オーストラリアの有機制度に基づき、最終的にオーストラリア国内で生産・加工され、認証された有機畜産物及び有機畜産物を原材料として含む有機加工食品(有機JASの適用範囲に限る。)

(2)有機制度
National Standard for Organic and Bio‐Dynamic Produce
Export Control (Organic Produce Certification) Orders

▽参照ページ
令和2年7月9日 農林水産省プレスリリース
カナダ、スイス、オーストラリアと有機畜産物等に関する輸出入の条件に合意しました

関連記事