「オーガニック飲食店等普及推進プロジェクト」は、オーガニック商材の需要拡大に向け飲食店にターゲットを絞って有機農業によって作られる有機農産物の利用拡大を考えています。今回は、外食事業者及び中食事業者における有機農産物等の利用に関する取り組みや今後の展望について等、実需者へのインタビューという形式でお話を伺いました。

【お話を伺った方】
・チャヴィペルト(有機農家・店主)中山様

【聞き手】
・オーガニック飲食店等普及推進プロジェクト 山田
・オーガニックプレス 佐藤

Farm to table(ファーム・トゥ・テーブル)

―レストランやデリ、お弁当のメニューはどれぐらいの頻度で変更していますか?

毎日変わります。

基本的には朝。下がってきた食材を見てから考えています。農園で収穫された野菜は、店舗のほうで販売していますが、基本的に店頭に出した青果物は、 2 日目の夜には全部下げています。つまり、まだ問題なく販売できる状態のでも売り場には残さないということです。

野菜が中心なのでベースはサラダや炒め物、和え物などになりますが、味付けがスパイス中心なのか煮物みたいなのとか。その時の気候で暑いとか、あと寒いとか蒸し暑いとか、そういった時に食べたくなるようなメニューを考えたり。当日の朝、その下がってきた野菜を見て、気候とか見ながら毎日味付けも含めてメニューを組み立てているんです。

ご飯は白米は無くて基本が玄米。有料ですが発芽寝かせ小豆玄米に変更もできます。前は 白米もやっていたんですけど、白米がほとんど出なくて。もうほとんど皆さん玄米なので。もううちのお客さん、白米でっていう方は本当に 1日で 1 食とか、1 週間に 2 食ぐらいしか出ないので、白米はそのまままかないに行くことになってもったいない。(笑)

それで、玄米と寝かせ小豆玄米の2種類だけにしようって、白米はやめてしまいました。

「畑ミール」は、おまかせデリ4品が1,500円。おまかせデリ7品が1,980円。お弁当(1,350円)やデリ(惣菜)だけのセットもあります。

調味料や野菜以外の食材なども、お店で販売しているオーガニックやこだわりのもの使ってたりするので、原価率としたらすごくものすごい高いんですけど、これでもね、安い。それこそ安いよねってよく言われる。2,000円でもいいんじゃないの?なんて言われる。だからうちの入ってきた新入社員の子が、ちょっとこれは安すぎるから私頑張って売りますから値上げしてっていいですか?って言ってくれて、それで今の価格に落ち着いているんですけどね。

サステナブルな食の循環モデル

―食材の廃棄(フードロス)、売れ残りはどれくらいありますか?

大体はけてしまいます。はけなかった場合も“まかない”に行くので、もし動かなかったら、そのまま従業員の食事になります。捨てるものはほとんどありません。

農場の子たちは自分たちの作った野菜がどういう風にお客様に提供されているのか、まかないを食べることでわかる。そうすると、「あぁ、自分たちもうちょっとこうした方がいいかも」とか、「これはちょっと苦みが強いな」とか、感じるわけですよ。で、それがまた畑の方にもフィードバックされていく。「これ黄色いから、ちょっとこういうやつ気をつけた方がいいよ」とかっていうのは、厨房からもどんどんリクエストが飛んでいくので、そこは同じ身内なんで容赦ない評価が行くわけです。優しくないので。

そうすると、僕らが配達に行くときに、シェフたちとその子たちが話す時の共通言語が生まれるわけですよ。

お客さん(販売先の飲食店)に提供する時はどういう料理になるのかとか、どういう風に調理されるのかっていうベースは、もうまかないで食べてる時点で大体出来上がってきてるから。卸先の飲食店のシェフたちの中にも厳しいことを言われる方たちはいますけど、それらをちゃんと、本人の言葉で、噛み砕いて話ができる。

こんな風に、畑、店舗、飲食店、取引先、すべてに還元されて良い循環が生まれていく・・・っていうのが 1 番の僕らのできることかなとは思ってます。

お客様に伝える工夫

―食事に添えられた、手書きの食材説明。素敵な取り組みですね。

最初のころから、開店当時からですから20年近くやっています。実は、前は原材料も全部いちいち書いてたんですよ。で、あのスタッフが疲弊してしまって・・・。簡素化できないかっていうね。で、このチェック方式のものを作ったんです。

―店頭で販売している野菜の説明も口頭でありましたね。

「このプレートにあるミニトマトは今日店頭に並んでるアイコです」「そうなんですね、アイコなんですね」なんていう会話がそこで生まれる。すぐそこの畑で育てた野菜と店頭で売っている野菜、そして提供されている食事の野菜、これらが結びつくわけです。僕らはそれをとてもやりたくて、売っている野菜と結びつけるためにはどうしたらいいかっていうので、やっぱり今のスタイルに行き着いてきました。

―チャヴィペルトさんの有機野菜はラベルも印象的ですよね。

あれはうちの奥さんが、奥さんもデザイン系の大学だったりをやっぱ得意だったんで。ただあの無機質なJASマークを貼っても、覚えてもらえない。大体あのシールで覚えてくださる(チャヴィペルトだと認識してくれる)方も多いし、それで選んでいただける。すごく効果を実感しています。

オーガニックレストラン認証について

―オーガニック飲食店を運営されるうえでの苦労はありますか?

原材料の重量ベースで有機食材を80%以上(水と食塩を除く)使用した料理を5品以上提供できること(アルコールやドリンクを含む)がオーガニックレストラン認証の基準なのですが、結局、私たちのお店では毎日メニューが変わるじゃないですか?だからオーガニックレストラン認証の記録の保存などがすごく大変になっちゃう。毎回作った時に全部書いてますが、大変すぎる。重量全部計算してやっていると事務作業の方でやられちゃうのが悩みですね。

例えば、このメニューに今日はお豆腐を加えたいなとか、白和え作ろうかなとかって思うと、他の野菜が全部有機でも豆腐で重量がかさむので、オーガニックの豆腐で作らない限りはダメよっていう話になっちゃう。5品目だけ決まったメニューを用意するとかやり方もありますが、それだと作って楽しくない。そういうジレンマもありますね。

ChaviPelto チャヴィペルト

ChaviPelto(チャヴィペルト)の畑は、有機JAS認証を取得。畑に隣接する店舗では、自社農園で育てた野菜中心のお惣菜やお弁当、全国から取り寄せたオーガニックな食材・日用品・雑貨を直売しています。チャヴィペルトのデリはオーガニックレストラン認証も取得。畑でとれた旬の野菜をふんだんに使ったメニューがいただけます。

オーガニック飲食店等普及推進プロジェクト

国産の有機農産物をもっと利用、知っていただくこと。それは「まず、食べてみる」そこで全国にある飲食店さまに有機野菜や有機農業からできた加工品・調味料を使ったお料理を食べてみることからオーガニックを知ることができるのではと考えました。

これからもオーガニックな食材を取り扱う飲食店へのインタビュー取材、コンサルティング行なって参ります。わかりやすく、12月11日(金)・12日(土)には他業種へのアプローチとして展示会「セラピーワールド東京」へグループ出展します。内容は「いただきます、オーガニック」とします。セミナーやワークショップも検討中です。「でも、難しいんでしょう」と思われている方も心配ありません。ぜひご参加ください!

また、BtoBサイトではお店を経営されている方にも有機野菜の扱い方から、マッチングで生産者との出会いの場になる情報をお伝えします。お店のメニューにオーガニックを加えていただくことが今回の私たちのミッションです。

オーガニック飲食店等普及推進プロジェクト
https://www.organic-btob.com/

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