小さな子供には、甘いものやスナック菓子はあまり与えたくない。おやつには、できれば手作りのものを、買うなら無添加で安心安全なものを・・・というのが親心。ところが、コンビニやスーパーのお菓子コーナーにあるものは、着色料や香料、保存料などの添加物がたっぷり、お砂糖や油でカロリーも高いものばかり。子供にとって魅力的な、思わず食べたい!欲しい!と思ってしまう、カラフルなパッケージのものであふれている。

一方、日本の自然食品店のお菓子コーナーにあるものは、安心素材の無添加のもの。おやつを与える側の親にとっては嬉しいかぎりだが、子供の目線で見たときにはどうなのか?家で食べる以外のシーン、例えば、遠足で持っていくおやつ、お友達と一緒の場面を考えたときはどうだろう?自然派菓子に多いパッケージは、どちらかというと子供や若者というより年配者に向いているイメージがある。

ドイツの空港内の売店で販売されていた、人気のキャラクターの絵がプリントされているビスケット。子供はもちろん、若い女性なども思わず買いたくなるカラフルで可愛いパッケージだ。袋を開けるとまた可愛いキャラクターが登場。子供が喜びそうなビスケットだ。

驚くことに、これはヨーロッパのオーガニック認証マーク付きのBIOのお菓子。なんとも、遊び心があるではないか。これらに限らず、海外のオーガニックのお菓子や、キッズ向けのおやつなどは、パッケージも可愛いものが多い。ギラギラとしたジャンクスナックとはまた異なるが、楽しく元気になるような、一般品と一緒に並んでいても違和感がないものが多い気がする。

パッケージをカラフルにすればいい、キャラクターを使えばいい、と言っているわけではない。シンプルなもの、中身の素材の良さをイメージでも伝えるようなパッケージは素敵だと思う。ただ、子供から若者向けの菓子などは特に、もう少し遊び心やおしゃれ感があってもいいのでは?と感じることがある。自然派お菓子愛用者の「家で食べる分にはいいんだけどね」という声は、昔から良く聞かれるのだが、その声はメーカーに届いているだろうか?

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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