台湾のベジタリアン食「素食(スーシー)」は、もともと肉や魚乳製品などの摂取を禁じる、宗教的な理由で食べられていた精進料理。近年は健康志向の高まりから菜食を好む人も増加し、台湾では素食専門のレストランやデリなど、素食専門店を表す「卍」のマークのあるお店が、街のいたるところでみることができる。ナチュラルフード志向の方や、ローフーダー(RAW FOODを食生活に取り入れてる人)にもうれしいのが「素食バイキング」だ。
台湾のビュッフェやバイキングなど、食べ放題の素食レストランでは、様々な素食料理(ベジタリアン料理)とともに、サラダバーが併設されている事が多い。中には、有機野菜を取り入れているお店もある。
日本でサラダバーというと、レタスやキュウリ、トマト・・・といったポピュラーな野菜がメインで、並ぶ量もどこか控えめに見えるが、ここではベーシックな野菜に加えトレビッツやアンディーブ、石蓮花、、、スプラウトだけでも何種類も用意されており、野菜のバラエティーが豊富だ。
また、何種類ものドレッシングの他に、アーモンドやくるみ、かぼちゃの種や亜麻仁、胡麻など、ナッツやシード類の健康的なトッピングが用意されているのも嬉しい。食べ方も海苔巻風にアレンジしたり、様々な組み合わせの味でサラダを楽しめる。
そうはいっても、素食レストラン=オーガニックレストランではない。
台湾の素食レストランでは、素晴らしい技術とアイディアで、肉や魚を使っていないのに、まるでそのものを食べているかのような見た目や味、食感が楽しめるようなメニューが豊富にある。しかしながら、脂質や糖質の多い食べ物も多く、動物性素材を使用していないから健康的とは限らないので注意しよう。
甘いスイーツも、動物性の原料が使用されていなくても、また、薬膳のような健康的な素材が使用されてはいても、添加物についてなどは配慮されていないケースも多い。
ベジタリアンフード=オーガニック、無添加自然食とは限らないのは、日本の現状と同じだ。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。