スターバックスコーヒーやマクドナルドなど、大手企業が相次いでプラスチック製のストローを廃止する計画を発表してから、海の生物を脅かすプラスチックゴミの問題が大きな関心を集めている。日本でもようやく、廃棄プラスチックやゴミ問題がメディアでも取り上げられるようになってきた。それでも、日本では未だにほとんどのスーパーやコンビニではレジ袋が、多くの飲食店ではプラスチックストローが提供されている。

世界はいま、プラスチックフリーへ転換のとき。今回の「Natural Products Expo West 2019」でも、環境に配慮した日用雑貨メーカーが出展。ストローをはじめカトラリー類、総菜を入れるテイクアウト用容器からミツロウのラップまで。使い捨てプラスチックを減らす、あるいは使わずに生活するための、魅力的な脱プラ商品開発が進んでいる。

紙でできたもの、ポテトやコーンスターチなどの食品ベースや、竹などの自然素材で作られたものなど、様々なタイプのストローがある。

使い捨てにしないためのバンブーストローには、ストローの内側を洗浄するためのブラシが付属でついている。


お弁当やオードブル、ピンチョスなど料理を食べやすくするフードピックも、プラスチックフリー。SNS映え必至のデザインは、彩りや楽しさをプラスしてくれる。そして洗って何度も使えるだけでなく、捨てても最後は土に還る。


ランチボックスとしてや、量り売りの総菜などを入れるための環境にやさしいテイクアウト容器は、日本ではまだまだ少ない。

コンビニで定番のおでんやスーパーの総菜売り場で使われる容器を、こういった素材のものにするだけでも、環境へのインパクトはかなり少なくなるのでは?と思う。天然素材100%でありながら繰り返し使える、耐久性を備えた、プラスチックフリー製品の普及を加速させたい。


そして、日本でも流通するようになった、布地をミツロウでコーティングしたエコラップ。

100%天然の原材料で作られているうえ、洗って何度も繰り返し使え、環境にもやさしい。ほどよい粘着性もあり、お皿などにもピタッと貼りつく。野菜や果物、サンドウィッチなどを直接包んでも安心だ。

世界に広まる廃棄プラスチックの問題は、もはや無視することのできないものに。ごみを出さない、捨てない生活スタイル、一人一人の取り組みはもちろんのこと、企業の先進的な持続可能性への取り組みやエコなモノづくりは、今後ますます重要になっていく。

日本では、ようやくメディアでも取り上げられるようになってきたレベル。まずは小売流通業界がレジ袋の提供を廃止する、ストローの提供を廃止することが、脱プラ化&ゴミ削減化へ向けた大きな一歩に。そして弁当や総菜などのテイクアウト容器から、加工食品の包装容器を環境に配慮したものに変更する、シュリンク包装をやめる・・・。そんな取り組みをほんのちょっと進めるだけでも、社会と環境に多大なインパクトを与えるに違いない。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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