独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する、研究開発型スタートアップの株式会社ファーメンステーションが、株式会社薬王堂ホールディングスのグループ企業である株式会社薬王堂およびMedica株式会社と、東北の自然素材や副産物などの未利用資源をアップサイクルした素肌と環境にやさしいスキンケアシリーズ「and OHU(アンオフ)」を共同開発しました。

東北の作り手が見える素材を使い、発酵由来のやさしさで機能性豊かな原料を抽出。生産工程で出る発酵粕も無駄なく使う取り組みなど、環境に配慮したモノづくりを徹底したスキンケアシリーズです。第1弾として岩手産の植物由来成分をふんだんに使用、北国発信ならではの、保湿にこだわったスキンケア商品を開発しました。今後は東北6県で、それぞれの地域原料を利用したシリーズ化をする予定です。

2021年12月1日(水)より薬王堂全店舗(350店舗超)およびECサイトにて順次販売開始。

▽and OHU(アンオフ)
https://andohu.com/

「and OHU(アンオフ)」名前とロゴの由来

「奥羽(おうう)」と呼ばれる東北地方6県。それぞれの県で育った素材を使用し、環境に優しく、自然と循環し、ユーザーと繋がることで商品の価値を生み出したいという想いを込めて、「and OHU(アンオフ)」“奥羽とともに”と名付けました。ロゴは、6つの丸を各県と見立てそれぞれが繋がり、ひとつの商品を作り上げるイメージで、木の実をモチーフにしたシンプルなデザインとしています。

東北の作り手が見える原料

【主な原料】


◎オーガニック米(岩手県奥州産)オーガニック米もろみ粕エキス・オーガニック米エタノール *
奥州市の米農家が育てる有機JAS米を独自の製造技術にて、1発酵・蒸留させて作った化粧品成分。お米由来のまろやかなテクスチャーとほのかなお米の香り、発酵由来の機能が特徴です。休耕田を活用しお米を栽培、原料製造時に出る発酵粕も牛や鶏の飼料となり、無駄なく大切に使い循環しています。
*(アスペルギルス/サッカロミセス)/コメ発酵エキス液、エタノール

◎ひまわり(岩手県奥州産)ヒマワリ種子油
太陽をいっぱいに浴びて、空に向かって大きな花を咲かせるひまわり。ヒマワリ畑の肥料には、オーガニック米エタノールを作る過程で残った発酵粕をエサとする鶏の鶏糞を利用し、無農薬・無化学肥料で栽培しています。地元の地油工房で搾りました。

◎ヒエヌカ(岩手県花巻産)ヒエヌカ油
国内随一の雑穀の産地・岩手県。食物繊維・ミネラルが豊富でスーパーフードとしても注目されている雑穀の一つ、ヒエのヌカを化粧品成分としてつかえるオイルにし、and OHUではじめてスキンケアの製品化にいたりました。

◎ハトムギ(岩手県一関産)ハトムギ種子エキス
有機JAS認証取得済みの農園で栽培されたハトムギです。and OHUでは、オーガニックの農園でていねいに作られたハトムギからとったエキスを、贅沢に配合しました。

その他、菜種、クロモジ、ソメイヨシノなど、岩手に根付いた植物を採用しています。

資源循環と環境に配慮したモノづくり

植物由来の原料にこだわるとともに、地域に眠る未利用資源に着目し、休耕田を再生して収穫したお米や加工の過程で取り除かれ従来用途が限られていたヒエのヌカ等を活用したアップサイクルを重視。また、燃焼時の二酸化炭素排出を抑制するバイオマス由来の容器の採用や、原料製造過程において発生する発酵粕を一切捨てず飼料として活用するごみゼロの取り組みなど、モノづくり全体を通じて環境に配慮しました。

6つのフリー処方

植物由来の原料をベースに、ナチュラル処方にこだわり、6つのフリー処方を実現しました。低刺激な処方によって、素肌と環境の両方にやさしいスキンケア商品を実現しました。

サステナブルなファーメンステーションの取り組み

ファーメンステーションは「Fermenting a Renewable Society(発酵で楽しい社会を!)」をパーパスに、未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップ。岩手県奥州市に研究開発拠点兼自社工場(奥州ラボ)を持ち、独自の発酵・蒸留技術でエタノールやサステナブルな化粧品原料などを開発・製造しています。これらのサステナブル原料を化粧品・ライフスタイル製品の原料として化粧品メーカー・原料卸に販売する原料事業のほか、自社ブランドによるオーガニック化粧品事業、原料提案から製品開発まで一貫して引き受けられる化粧品・ライフスタイル製品等のODM/OEM事業を行っています。また、食品・飲料工場の製造過程等で出る副産物・食品残さなどの様々な未利用資源を活用しアップサイクルすることで、新たな高付加価値の商品を生み出す事業開発を大企業との共創を通じて取り組んでいます。

エタノールの製造過程で生成される発酵粕は、化粧品原料や地域の鶏や牛の飼料として利用し、さらに鶏糞は水田や畑の肥料にするなど、廃棄物ゼロの循環型モデルを構築し、地域循環型社会の形成にも取り組んでいます。

▽ファーメンステーション
https://www.fermenstation.jp/

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