2022年3月8日(火)~11日(金)の4日間開催された、アジア最大級の国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2022」。続くコロナ禍において、世界44ヵ国・地域から食品・飲料メーカー・商社ら1,485社/1,784ブース(国内836社 1,082ブース、海外649社 702ブース)が出展。来場登録者数は33,726名と、前年の1.3倍となりました。

ひときわ注目を集めていたのが、「代替食・新食材」のゾーン。世界的な人口増加による将来的なたんぱく質不足や環境負荷への懸念、食に対する意識の変化などにより、近年代替食品市場への期待が高まっています。その期待度を象徴するかのように会場は多くの来場者でにぎわい、熱気にあふれていました。

見た目も食感もまるでひき肉

Green Meat™

乾物タイプの大豆ミートなどから、解凍してすぐに使える、見た目も触感も本物のひき肉そっくり!という、冷凍タイプのものが続々登場しています。「Green Meat™️」は、独自のフードテクノロジーで、よりお肉に近い美味しさ、満足感を感じる植物肉を開発。お湯で戻して下味をつける必要はなく、解凍するだけで、そのまま美味しいひき肉料理が作れます。

便利な冷凍食品

双日株式会社は、ロイヤルホールディングス株式会社、ユニテックフーズ株式会社の3社で商品やメニューの共同開発を進め、「NIKUVEGE(ニクベジ)」を、レストランなどの外食や小売店舗に提供を開始しています。

NIKUVEGE3つのポイント

◎香り:記憶の中の美味しさを香りで呼び起こす
炭焼きの香ばしい香りを付与することで、美味しいハンバーグの記憶を呼び起こし、思わずかぶりつきたくなります。

◎風味:出汁文化を取り入れた味付け
昆布やきのこ類など、旨味のあるアミノ酸をもつ食材を使うことで、日本人になじみのある美味しさを付与することができます。

◎食感:独自の技術によるジューシーな食感
独自の配合技術により、本物の動物肉を食しているようなジューシーさを再現しました。

加熱調理済みのプラントベースのハンバーガーパティだけでなく、店舗にて焼成調理し提供する未焼成パティも。他に、自由に成型したりお好みで味付けができるプラントベースミートなど、外食産業の幅広いに応えるラインナップです。

言われなければ気づかない!?くらい、かなり本物のお肉に近い味と食感でした。

健康志向の植物性ハンバーグも

こちらは、群馬県の蒟蒻メーカーさんが開発したサラダバーグ。原材料は、粒状大豆たんぱく(国内製造、外国製造)、オニオン、食物油脂、こんにゃく粉、食塩、酵母エキス、香辛料/加工デンプン、酸味料、水酸化カルシウム(こんにゃく用凝固剤)。

蒟蒻と大豆で作った「サラダバーグ」に、たんぱく質増量でパワーアップした「サラダバーグ アスリート」や、こんにゃくセラミドを配合した「サラダバーグ リッチセラミド」など、リアルさを追求した代替肉が増える中、さらに高たんぱく、こんにゃくセラミド配合、低脂質、グルテンフリーのものなど、健康志向の商品が続々登場しています。

代替肉の次は代替魚がくる?100%植物性ツナも登場!

植物たんぱくを使った、お魚を使用していないツナフレーク風商品も登場!その名もOMNITUNA(オムニツナ)。

原材料は、大豆加工品、菜種油、小麦グルテン、調味料(マルチデキストリン、酵母エキス、食塩、じゃがいも澱粉、藻類油)、小麦でんぷん、食塩、濃縮にんじんジュース、野菜エキス(大豆、にんじん、セロリ)、酵母エキス/香料

見た目も質感も、ほぼツナ。味の方は若干大豆の風味はありますが、こちらも調理次第ではきっと、言われなければ気づかないレベルのクオリティです。

蒟蒻を使ってマグロ、サーモン、イカなどの魚介類を表現した、代替魚?魚もどきも。見た目はまるでお刺身!残念ながら、味の方は蒟蒻そのものでしたが、お寿司に利用するなどもできそう。ベジタリアン料理の幅も広がりそうです。そのうち“有機蒟蒻”での商品化も実現するでしょうか?

代替肉の次に代替魚(フェイクフィッシュ)の時代、来るかもしれませんね。

今後の改良、進化に期待したいです。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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