ロンドンで開催されたヴィーガン・フェスティバル「VegfestUK London 2016」にて、特に興味深かったのがデイリーフリー(乳製品不使用)のヴィーガンチーズだ。日本では一部流通はしているものの、まだまだヴィーガンチーズの存在は知られていない。
例えば、ピザなどに必ずと言っていいほど使用するチーズ。苦手な方や乳製品にアレルギーのある方などは、専門店などではチーズ抜きピザをオーダーすることも可能だが、熱でとろりと溶けて伸びるチーズは、味も、食感も含めてピザのおいしさを決める大事な要素のひとつ。植物性のチーズで代用できたら、きっとベジタリアンやヴィーガン、アレルギーの方の食のバラエティーが広がるだろう。
こちらは、VEGFESTUKの飲食ブースで提供されていたピザ。ヴィーガンフェスだから、もちろん、このピザに使われているチーズは動物性原料は一切使用していない、植物由来のヴィーガンチーズ(VEGAN CHEESE)だ。
こちらはおなじみの、Sheeseのヴィーガンチーズ。大豆からつくられたソイチーズだ。形状も、味のバラエティも豊富なのがうれしい。
会場ではいろいろな味の試食もできた。その昔食べた「ソイチーズ」に比べ、確実に美味しく、味もチーズにより近いものになっていた。
そして、はじめは石鹸?と見間違えた、ヴィーガンチーズ。ベースはオーガニックのカシューナッツ。脂肪分は、エキストラバージンオリーブオイルを使用。レンネットは使用せず、アシドフィルス(プロバイオティクス)を使い、キャロブガムや大豆レシチンを使って凝固、乳化させている。海藻のダルスが入っているものやガーリック、ドライトマトを練りこんでいるものなど、味のバラエティも豊富だ。見た目もリアルで美味しそう!
エスプレッソ、Reserve Ubriaco(赤ワインにつけたウブリアーコ風)、Sottocenere Black Ash(炭(灰)をまぶしたソットチェネーレ風)、ごま塩?なるものも。
缶に入った姿はまるでキャンドルのようで可愛い。
こちらはヴィーガン粉チーズ、パルメザン風。ベースはオーガニックのRAWアーモンドを使用している。面白い!
最近は日本でも、牛乳の代替品として、豆乳からアーモンドミルク、カシューミルク、ライスミルクなどの植物性ミルクの品ぞろえがようやく豊富になってきたところ。これらを使ったヨーグルトやチーズなどは、まだまだ、一般のスーパーでは入手しにくい状況だ。オーガニックスーパーでもあまり揃っているところはないので、きっと探している人は多いに違いない。乳製品不使用のヴィーガンチーズ(VEGAN CHEESE)を、日本でも気軽に購入できるようになって欲しい。もちろん、オーガニック&ナチュラルで。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。