アメリカの朝食の定番、スクランブルエッグなどの卵料理と、ハムやベーコン、ソーセージなどの加工肉。中でも、薄切りのベーコンをカリカリになるまで焼いたものは、アメリカの朝食を象徴するメニューのひとつだ。プラントベースソーセージは、ひき肉タイプの代替肉に味付けをして成型するなど、バーガー同様比較的再現しやすそうだ。それに比べてベーコンは、本来豚の塊肉に塩やスパイスをすり込み、塩漬け、燻製するなどの工程がある。さらに薄くスライスするので、赤身肉と脂肪の層がある見た目や、カリカリに焼いたときの食感やギュッと凝縮された旨味、燻製の香りなど、再現するのは難しそうだなという印象があった。

そんなプラントベースのベーコンが、このコロナ禍、注目のスタートアップ企業Hooray Foodsによって商品化されていた。2020年11月にはWhole Foods Marketでの販売を開始。その後さらに販売店舗を拡大し続け、2021年にはカナダにも進出。創業以来500万ドル近くの資金を調達し、プラントベースベーコンの改良を進めるとともに、新たな製品の開発も行うという。また、生産能力を拡大し、全国の小売店や食料品チェーンに製品を展開していくとのことだ。

パッケージ越しに見えるベーコンスライスは、ちょっと脂の層の感じは違うかな?という気もするが、お肉売場に普通のベーコンと一緒に並んでいたらすぐには気づかないかも?調理は普通のベーコンと同じで、中弱火に温めておいたフライパンに直接ベーコンを並べ、両面を焼くだけ。ベーコン自体の脂があるので、油をひく必要もなし!焼いているうちにどんどんリアルになっていく!?

Hooray Foodsのブースの隅で、「WUNDER EGGS」のプラントベースエッグ(PLANT-BASED HARD BOILED EGGS)がコラボしていた。100%植物だけで作ったプラントベース卵&ベーコンの、朝食メニューが実現!(この試食1口ぶんの価格は文末に・・。)

プラントベース・ベーコンの食感は、思ったよりも薄く、パリパリとしているので少しスナック菓子っぽいかも。米粉を使っているので、ライスペーパーとか、日本の米粉を使って再現もできそう。ちゃんとかみしめたときの旨味もあり、燻製風味がして美味しかった。ベーコンを再現してはいるが、あの特有のラードの臭みは無いので、そもそも肉の味が苦手な人も食べやすい。本物の豚の脂に比べて重くなくあっさりとしているので、ヘルシーな感じだ。

INGREDIENTS : Water, Coconut oil, white rice flour, pea starch, tapioca starch, natural flavors, curdran gum, salt,  natural smoke flavoring, maple syrup, gum acacia, apple extract, beet juice concentrate, purple sweet potato extract, yeast extract, inactive dried yeast, lemon juice concentrate.

原材料:水、ココナッツオイル、米粉、えんどう豆澱粉、タピオカ澱粉、ナチュラルフレーバー(香料)、カードランガム、塩、ナチュラルスモークフレーバー、メープルシロップ、アカシアガム、リンゴエキス、ビート濃縮果汁、紫サツマイモエキス、酵母エキス、ドライイースト、レモン濃縮果汁

◎HORMONE FREE  ホルモンフリー
◎GLUTEN FREE  グルテンフリー
◎SOY FREE  大豆不使用
◎NITRATE FREE  硝酸塩不使用
◎NUT FREE   ナッツフリー

冷凍または冷蔵保存、賞味期限(SHELF LIFE)は冷凍で6カ月、冷蔵で30日。1パック10枚入りで、$9.79なので、仮に1ドル132円として換算すると、1,292円、1枚当たり約130円。

計算してみたら、朝食メニュー、プラントベースエッグ(茹で卵)とベーコン、試食分のたった一口でおよそ200円相当!?

日常の朝食として気軽に食べられる日は、まだまだ遠いかも。でも、そもそも肉が使われるかどうかの前に、一般的なベーコンには添加物などを使われることが多いので、そういった意味では、思いのほかナチュラルな原料を使用していて良いなと思う。商品としては、面白い!

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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