海外で臨床試験結果発表!
がん補助治療の新たな選択肢として注目
「サルベストロール」
サルベストロールとは:オーガニック農産物に豊富な天然成分
サルベストロールは、主にオーガニック農産物に豊富に含まれる天然の植物性成分です。この成分は、ポリフェノールの一種で、植物が真菌(カビ)から自身を守るために生成する防御物質です。通常の農薬を使用した農作物では、この天然の防御機能が抑制されてしまうため、サルベストロールの含有量が少なくなります。一方、オーガニック農法では植物本来の防御機能が活性化され、サルベストロールが豊富に含まれる作物が育ちます。
サルベストロールを含む野菜や果物をヒトが食べると、サルベストロールが体内でがん細胞特有の酵素「CYP1B1」と反応して、抗がん物質に変化するという特性を持っています。正常細胞にはこの酵素が存在しないため、正常な細胞には影響はありません。サルベストロールは、がん細胞だけを標的とする天然の抗がん成分であることから、医療の現場でも注目されているのです。
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オーガニック農産物とサルベストロールの関係性
オーガニック農産物に多く含まれるサルベストロール。農薬を使用せず自然な環境で育ち、真菌をはじめとする多くの外敵にさらされた農作物には、一般的な農作物の30倍もしくはそれ以上のサルベストロールが含まれていると言われています。
しかし、自然な環境で育った農作物を食べる機会が減少した現代。私たちのサルベストロールの摂取量は100年前の10分の1以下に減少しているといわれています。
農薬を使用する栽培が一般的になっただけでなく、サルベストロールが多く生成される成熟期の前に収穫される農作物が増えたこと、一般的に苦味があるサルベストロールの多い農作物よりも甘味の強いものが好まれること、また、サルベストロールが特に皮・種・根など、通常廃棄されやすい部位に多く含まれることなど、様々な要因があります。
サプリメントで補給する手段もありますが、日々の生活の中でなるべく自然に近い環境で育った農作物を選び、皮ごと食べることを心がけることで、サルベストロールの摂取量を増やすことができます。
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世界中でがん治療に活用。2021年には臨床試験も
サルベストロールは2002年に発見されて以来、わずか数年の間に欧米諸国でがん治療に導入され、がん細胞にのみ反応する天然の抗がん成分として医療界で大きな注目を浴びています。
さらに、2021年にインドで実施された臨床試験により、その効果が科学的に実証されました。本記事では、2021年の臨床試験結果から見えてきた、サルベストロールの効果についてご紹介します。
[臨床試験結果 01] 生存率の劇的な向上
この臨床試験では、頭頸部がん、消化管がん、卵巣がん、肺がんなど、多様ながん種に対するサルベストロールの治療効果が検証され、結果は驚くべきものでした。
一般的な治療(手術・抗がん剤・放射線治療)とサルベストロールを併用した患者群は、サルベストロールを服用しなかった群と比較して、すべての期間で高い生存率を示しました。
特筆すべきは、2年生存率が2.4倍に向上したことです。これは、がん患者の長期生存の可能性を大きく広げる結果といえるでしょう。
[臨床試験結果02] 生存期間が大幅に増加
がんの種類別に見ても、サルベストロールの効果は顕著でした。頭頸部がん、卵巣がん、肺がん、消化管がんのいずれにおいても、サルベストロールを併用した患者群の生存月数が、併用しなかった群の2倍以上に延長しました。
この結果は、サルベストロールが幅広いがん種に対して効果を発揮する可能性を示唆しています。
※乳がんに関しては、標準治療のみの群でも、標準治療+サルベストロール群でも、期間内に亡くなった人がいなかったため、結果に差が出ませんでした。
[臨床試験結果03] QOL(生活の質)の改善
さらにこの臨床試験では、患者の生活の質に関しても検証しています。サルベストロールを併用した患者群において、ECOGスコア(患者の日常生活能力への疾患の影響を測定する標準的指標)が大幅に改善され、それに伴いQOLの向上も確認されました。
結果、がん治療にサルベストロールを補助療法として追加することで、生存率・生存期間の延長だけではなく、患者の生活の質も改善できるという結果が示されました。
サルベストロールの可能性
この臨床試験結果は、サルベストロールががん治療の新たな可能性を開く補助療法となりうることを示しています。標準治療と併用することで、がん患者の生存率向上と生活の質の改善に貢献する可能性があり、今後のさらなる研究と応用が期待されます。
さらに、日常生活においてもサルベストロールの摂取を意識することで、健康維持や予防に役立てることができます。サルベストロールは人体では生成できない成分であるため、食事やサプリメントを通じて積極的に摂取していきましょう。
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▼出典
https://journals.indexcopernicus.com/api/file/viewByFileId/1530470
【出典】
Gayathri B, Raman RR, Kumar MV. Effect of Salvestrol as an Adjunct in the Treatment of Head & Neck, GIT, Ovary, Breast, and Lung Malignancies Undergoing Conventional Treatment in an Indian Population. J Regen Biol Med. 2021;3(2):1-12.
サルベストロール研究会
https://salvestrol-labo.com/