オーガニックプレスが「オーガニック番付2023」を発表!2023年の1年間を通して話題になった商品やサービス、キーワードをランキング形式でご紹介します。
2023年も新型コロナウイルス感染症の影響は続いていたものの、大型連休明け5月8日に季節性インフルエンザと同じ“5類”に分類されたことを機に、経済活動も再始動。インバウンドが徐々に復活し、展示会や新製品発表会等の対面によるイベントが徐々に活発化するなど、少しずつ明るい話題が増えてきました。
今年の番付第1位は『アップサイクル』。
“地球沸騰化”という言葉が生まれた2023年。日本でも平均気温が過去最高を大きく上回る、連日猛暑となる夏を経験することとなりました。この厳しい暑さや水不足は、米や野菜の生育にも影響を及ぼし、農産物の品質低下や収穫量減少、価格高騰などが連日ニュースに。そこから、いわゆる“もったいない野菜”を積極的に買おう、食べよう、という声が広がりました。
昨年、2022年の番付1位だった『プラントベース』ですが、2023年は、第2位『プラントベースプロテイン』や第3位『プラントベースエッグ(代替卵)』の記事に注目が集まりました。
【1位】アップサイクル / Upcycling / Upcycled
SDGsの達成に向けた取り組みの広がりからも、生産と消費の両面をサステナブル(持続可能)なものにしていくことが求められ、それに伴い、本来捨てられるはずだったり、カタチが悪かったり小さな傷があるなど、いわゆる「規格外野菜」を活用しようという動きが加速。食品のみならず、化粧品などでも『アップサイクル』に取り組む企業が一気に増えました。
▽廃棄の可能性がある農産物を救う!アップサイクルのチップス UPCYCLED POPATO CHIPS
https://organic-press.com/world/world_report120/
▽東北の未利用資源を活用。アップサイクル原料を活かしたナチュラルコスメ「KAISO」
https://organic-press.com/local/local_news38/
▽Tカードのビッグデータ×持続可能な漁業につながる「未利用魚」で商品開発
https://organic-press.com/local/local_news37/
▽“食べられるバラ”農家発コスメブランド「ROSE LABO」ローズアロマバスソルト新発売
https://organic-press.com/news/rose-labo_news01/
▽ファーメンステーションが医薬部外品原料規格対応「オーガニック米発酵液」を開発
https://organic-press.com/news/fermenstation_news04/
【2位】オーガニックプロテイン / プラントベースプロテイン
空前のプロテインブームもひと段落しつつありますが、コロナ禍以降もまだ安定的に成長し続けているといいます。アスリートやボディビルダーなどが身体づくりのために摂るイメージから、美容や健康のために女性も積極的に摂る時代へ。様々なプロテインが存在する中、ホエイプロテインなどづ動物由来が主流の中、植物由来のプロテインが続々登場。オーガニックでプラントベースのプロテインに引き続き注目です。
▽米国発のオーガニックプロテイン「Orgain(オルゲイン)」ネスレより新登場!
https://organic-press.com/news/nestle_news01/
▽HEMPS オーガニックプロテイン「ヘンプ&カカオ」「ヘンプ&抹茶」が新登場
https://organic-press.com/news/hempfoodsjapan_news04/
▽京都・永田茶園とコラボ!QuantoBasta オーガニック抹茶&ほうじ茶パウダー新発売
(国産有機まるごと大豆プロテイン)
https://organic-press.com/news/quantobasta_news01/
【3位】エッグフレーション / プラントベースエッグ
鳥インフルエンザによる流通量の減少やトウモロコシや大豆など飼料の輸入価格の高騰が影響し、全国的に卵の価格が上昇。日本だけでなく海外でも「エッグフレーション(eggflation)」という造語が生まれました。海外ではプラントベース(植物由来)の卵が続々と開発され、その味や食感などクオリティーが毎年レベルアップしています。
▽卵の価格高騰“エッグフレーション”中も定番のポジション!プラントベースエッグ「JUST EGG」
https://organic-press.com/world/world_report121/
▽驚き!卵不使用の茹で卵!?PLANT-BASED HARD BOILED EGGS
https://organic-press.com/world/world_report118/
▽卵じゃない卵?ヴィーガンエッグって何だ?(2016年11月4日掲載)
https://organic-press.com/world/world_report67/
【4位】A2ミルク(A2牛乳)
A2ミルクへの関心が国内でも広まりつつある中、オーガニックミルクかつA2ミルクも製品として登場。国内におけるA2ミルクの選択肢が広がりつつあります。
「A2ミルク」:海外でトレンドとなっているA2ミルクは、牛乳に含まれるたんぱく質“βカゼイン”A1タイプとA2タイプが存在する中で、A2のみに限定しているもの。
▽有機ヨーグルト「ピュアナチュール™ オーガニックヨーグルト プレーン」新発売
https://organic-press.com/news/kaneka_news01/
▽カネカ「ピュアナチュール™ オーガニックヨーグルト」に個食タイプが新登場!
https://organic-press.com/news/kaneka_news02/
【5位】オーガニックビレッジ宣言
オーガニックビレッジは、農林水産省による「みどりの食料システム戦略」をふまえ、有機農業の生産から消費まで一貫し、農家や事業者、地域内外の住民等を含めた地域ぐるみの取組を進める市町村です。宣言をした市町村の取り組みもご紹介しています。
▽オーガニックビレッジの取り組み
https://organic-press.com/tag/organicvillage-action/
▽オーガニックビレッジ宣言自治体
https://organic-press.com/tag/organicvillage/
【6位】平飼い鶏卵(ケージフリーEggs)認証
養鶏場における飼育方法のひとつである、いわゆる「平飼い卵」の認知度が上がり人気が高まっています。欧州では既にバタリーケージを禁止している国もあり、ケージ飼いそのものの廃止を望む声も多いと言います。アニマルウェルフェア(動物福祉)」に関する議論が高まりをみせていることから、今後日本でも平飼いへと移行する動きが加速していくかもしれません。現在は明確な定義や規定が存在していませんが、日本で初めて「平飼い鶏卵」第三者民間認証が誕生しました。
▽アニマルウェルフェアに立脚「採卵鶏の平飼い鶏卵認証」取得生産者が続々と誕生!
https://organic-press.com/news/certificationbody-019_news02/
▽第三者民間認証「平飼い鶏卵(ケージフリーEggs)認証」国内第1号が誕生!
https://organic-press.com/news/certificationbody-019_news01/
【7位】有機酒類
【8位】リジェネラティブ・オーガニック
【9位】海藻
【10位】未利用魚
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。