新型コロナウィルス感染症の拡散防止の為、長らくレストラン、カフェの営業を休止していたape(アーペ)が、6月より営業を再スタートしました。
生産者さんの毎日の努力のおかげで、アーペのお料理は作られています。現在、主に神奈川、大分、長野、埼玉の4件の有機または自然栽培の生産者とお付き合いしています。農薬不使用はもちろんですが、それぞれの考え方を伺ったり、リサーチしたうえで野菜を購入し、その味も含めて決定しています。野菜の内容は100%お任せ。生産者さんが選んだお野菜が毎週送られ、必然的にそれに沿った旬のお料理が作られます。
はじまりは、オーガニックではなく普通のトラットリアでした。島田シェフに、当時の有機との出会いとその想いをお伺いしました。
食材の選択の基準はただ一つ「美味しいこと」
2001年、六本木にチャオベッラという、約50席のお店をオープンしたのがはじまり。その頃はごく普通のトラットリアでした。
たしかオープンの翌年だったと思いますが、千葉の有機農家さんを訪れる機会がありました。その畑で抜きたての人参を食べたのですが、それが衝撃的に美味しかったのです!その後、千葉県を中心に、全国各地から少しずつ有機野菜を取り寄せ、京都や長野、北海道など、生産地を訪れました。以前とは比較にならないほど、生産者様との距離は縮まっていきました。
そして、野菜だけではなく、他の食材、魚、乳製品、オリーブオイルやビネガーなども取り寄せ、味を比較しながら試作を重ねていきました。
食材の選択の基準はただ一つ「美味しいこと」です。
そうしているうちに、私の中である一定の結果が出ました。美味しいと思う食材は、ほぼすべてオーガニック、有機のものだったのです。
その後、有機野菜の納入ルートも確立し、ほかの食材もほぼすべてがオーガニックとなったため、“オーガニックレストラン”として再スタートを切りました。
六本木にオープン後、お店を西麻布に移転。その後白金の東大医科学研究所内に、イタリアのオーガニックの礎ともいえる、ジロロモーニ氏と提携したカフェをオープン。2016年に東大駒場リサーチキャンパス内に移転後は、レストランアーペ、カフェアーペをオープンしました。
もっと自然な環境で料理を作りたい
六本木や西麻布で営業していた頃から、徐々に、コンセプトでもある「自然な料理」と現在置かれている「環境」にギャップを感じはじめます。厨房が半地下で外が見えず、昼間でも薄暗いことなどもそのひとつ。もっと自然な環境で料理を作りたい、という想いが常にありました。
東大駒場リサーチキャンパスは、渋谷からほど近い都内とは思えないほど、緑豊かなところです。
全面ガラス張りの店内の客席からも、厨房からも緑が見えます。天井も高くて開放的!一目でアーペのコンセプトにぴったりだと思いました。
オーガニックの美味しさを知ってほしい
当店のコンセプトの一つとして、オーガニック食材の本当の美味しさを広め、多くの方にオーガニックの理解を広めたいという想いがあるのですが、なかなか伝わらないというジレンマがあります。そこで、白金と駒場のカフェでは、できる限り安価に提供するよう努めています。何故なら、オーガニック普及のためには、リーズナブルな価格設定が重要な要素であると考えているからです。
すべての食材をオーガニックでそろえながら低価格を設定することはとても難しいことですが、駒場ビオカフェについては、レストランと同じ食材を使用し、できる限りリーズナブルに提供。これにより、多くの方がオーガニックに興味をもっていただく入口になればと考えています。
カフェでは有機トマトソースなどの食材の紹介、販売をしています。オーガニックの豆や砂糖などを、20キロなどの大袋で購入し、小分けにすることで、市販のオーガニク食材よりかなり安く販売することができます。これもまた、オーガニック食材の普及につながると、私たちは考えています。
また、日本の大学の最高位である、東京大学の方々にオーガニック食材の美味しさを知っていただくことは、今後の日本全体の有機農業の発展につながるのでは?とも思っています。
Biocafe ape ビオカフェアーペ
■ランチセット(パスタとサラダボックスのセット)1,000円
ex. ※パスタが1種選択できます。
A :自然栽培野菜のプッタネスカ オーガニックファルファッレ(ヴィーガン)
B :有田鶏とレモンのクリームソース オーガニックファルファッレ
■パスタ 600円
■サラダボックス(日替わり前菜サラダ4種) 600円
ex.ガルバンゾーと大麦 / コーンのサラダ / フルーツトマトとピクルス / 南瓜とクルミのサラダ
■季節の自然栽培野菜のスープ 300円
■自家製天然酵母パン 100円~
■デトックスウォーター 100円
■Cafe
オーガニックコーヒー 400円
オーガニック紅茶 400円
※マイ容器の持ち込みも対応いたします。イートイン可。
島田シェフ プロフィール
島田伸幸 Nobuyuki Shimada
2001年 東京六本木にcuisine nature(自然な料理)をテーマにしたオーガニックレストラン ciao bella(チャオベッラ)をオープン。有機野菜や天然魚介、自然な環境で育てられたや肉類など日本各地の厳選食材を揃え、水、ビネガー、オリーブオイルなどの基本食材から全てをオーガニックに拘り、身体に優しい料理を提供し続けるとともに「香と健康」をテーマにした「アロマ&イタリア料理教室」や、「アンチエイジング」「オーガニック」などをテーマにした食セミナーなど様々な料理教室も手がける。「低糖質」「減塩」「グルテンフリー」「低カロリー」等、様々な食事制限のコースも好評。栄養士、ソムリエ、東京製菓学校・実践女子大学臨時講師。
2010年 「cuisine nature(自然な料理)」を出版 西麻布に移転
2015年 白金台に 「ORGANIC LAB CAFE CIAO BELLA WITH GIROLOMONI」をオープン
2015年 店名を 「ape(アーペ)」に変更
2017年 「ape」を東京大学駒場リサーチキャンパスに移転
2017年 「Bio café ape」をオープン
店舗情報
Bio café ape ビオカフェアーペ
ape cucina naturale のコンセプトはそのまま、よりカジュアルスタイルの環境にも優しいサステナブルカフェです。店内にて、イタリアのオーガニック食品ブランド「ジロロモーニ」の商品を販売しています。
住所:東京都目黒区駒場4-6-1 東大駒場リサーチキャンパス内 生研AN棟1F
TEL:03-5452-6092
営業日:火~金
OPEN 10:30~
Lunch Time 12:00~14:30
https://www.instagram.com/biocafe_ape/
運営会社:株式会社カンポカーサ