2022年3月8日(火)~11日(金)の4日間開催された、アジア最大級の国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2022」。ひときわ注目を集めていたのが「代替食・新食材」のゾーンでした。そして注目のフードトレンドは“プラントベース”。
圧倒的に代替肉、大豆ミートなどのブースが多かったですが、プラントベースのチーズ風商品も注目を集めていました。
日本では豆腐、豆乳などをベースにしたチーズの代替品が多いですが、海外からは、“ソイフリー”のヴィーガンチーズが上陸しています。
乳製品ではなく油脂加工食品
昨年の秋に日本上陸したギリシャ発ヴィーガンブランド、Violife(ビオライフ)の製品。植物生まれのとろけるスライスと、植物生まれのシュレッド(チェダータイプ・モッツレラタイプ)。原材料のベースとなっているのはココナッツオイルで、製品としては油脂加工食品に分類されます。
Veganの認証取得。乳製品、ナッツ不使用。アレルギー物質(特定原材料等)28品目不使用です。
本品は、
◎冷めても固まりにくい。
◎焦げない(乳タンパクがないため)。
◎パン生地中で空洞になりにくい。
という特徴があるそうです。家庭用だけでなく業務用もあります。高温、長時間焼成が可能で、鮮やかな色を残せることから、ピザ屋さん、ベーカリー、カフェやレストランのメニューになど、通常チーズを使う食べ物の代替として広がりを見せそうです。
オーガニック・ベジタリアン食材の輸入販売を行うアリサンもFOODEXに出展。アメリカ発のプラントベースチーズブランド「GOOD PLANeT Foods(グッドプラネットフーズ) 」を紹介していました。(近日発売予定)
やはりこちらも、ベースとなっているのはココナッツオイルです。オーガニックというわけではありませんが、原料のナチュラル度は高く、着色にはパプリカ色素、カロテン色素など天然由来を使用。香料は天然由来の植物性香料を使用。
◎DAIRY FREE(乳製品フリー)
◎KETO認証(ケトジェニック)
◎GLUTEN FREE (グルテンフリー)
◎SOY FREE ソイフリー(大豆不使用)
◎LACTOSE FREE(ラクトースフリー)
◎VEGAN(ヴィーガン)
◎KOSHER(コーシャ)
◎NON-GMO(遺伝子組換え原材料フリー)
ヴィーガンチーズの製造技術は年々進化し、まるで本物のチーズのような味わいやコク、香り、伸び、食感など、より本物に近づいてきています。
アレルギー等の事情で特定のものが食べられない方、ベジタリアン、ヴィーガン、環境のことを考えてプラントベースを選択したい方にとっても、誰もが同じ食卓を囲み、楽しむために。乳製品の代替品も、これからますます増えてきそうです。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。