ローフード(RAW FOOD)を、添加物を使わずに味や色を一定に保つこと、品質を安定すること、常温で長期保存を可能にすることはとても難しい。天日で干したドライフルーツや乾物などもローフードだが、ドライフルーツのように糖度が高いものや水分量が少ないものは保存に適しているので、これらは無添加でも常温で保存が可能だ。これが、加工食品となると、また話は変わってくる。

常温で一般の流通にのせるのは難しい商品と思われる、ローフードだが、アメリカのオーガニックスーパーでは、RAWタイプのチップスやクッキー、バーなど、常温にて販売可能なスナックやお菓子類が、数多く流通している。なんと、最近ではRAWのビタミンやサプリメントなど、健康食品も登場し始めた。日本でも、RAWタイプのバーなど、一部輸入販売されているものもあるが、まだあまり数は多くない。

ローのクラッカーやチップス系は、日本の乾物の類に入る乾燥野菜や、油で揚げた野菜チップスとは全く異なるものだ。

例えばチップスやクラッカーは、細かく刻んだ野菜やシードなどを固めて、ディハイドレーターで乾燥させて作る、いわゆるローブレッドのようなもの。これをもっと軽めのスナックとして食べられるようにしている。ロークッキーやブラウニーなどは、カシューナッツやアーモンド、ココナッツなどにメープルシロップやココナツオイルを加えて、形成し、焼かずに乾燥させている。オーブンで焼くサクサクしたものとは異なり、しっとり柔らかな食感だ。

これらの海外のRAW製品を輸入すること自体は可能かもしれない。しかしながら、流通の間の菌の繁殖や品質劣化の不安もある。

海外のRAW製品は、日本までの物流に時間がかかる分、実質の販売期間はさらに短くなる。流通コストや利潤を考えたときの販売価格の設定、最終的に小売価格が現実的なものになるのか・・・などの問題もある。日本では、ローフード自体が一般消費者にまだ広く認知されていないこともあって、輸入や取扱いにはまだ不安があるというのがバイヤーの本音。日本国内のメーカー発のRAWプロダクツが流通されるようになるには、さらに時間がかかりそうだ。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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