今年に入ってから、よく耳にするようになった「エッグフレーション(Eggflation) 」。去年12月にはアメリカで卵の価格が前年に比べおよそ2倍、過去最高値になたとの報道があった。アメリカ労働統計局によると、卵1ダースの平均価格は2022年2月$2.01だったのが、2023年2月$4.78へとさらに上昇。卵の価格高騰が続いている。主な理由は、鶏に与える飼料や燃料費の高騰、鳥インフルエンザ発生による採卵鶏の減少などだ。
▽参考データ:米国労働統計局 Average price data(in U.S.dollars),selected items (Eggs,grade A, large, per doz)
https://www.bls.gov/charts/consumer-price-index/consumer-price-index-average-price-data.htm
3月、カリフォルニアでいくつか訪問したお店の、卵の販売価格をチェックしてみた。ORGANIC(オーガニック)、FREE RANGE(放し飼い)、CAGE FREE(平飼い、非ケージ飼い)など種類も豊富で、入数によっても、さらには生産者、店舗によっても様々。そのため価格の比較はしにくいが、ORGANIC で1ダース(12個入)が、安いもので4ドルくらい。多くは6~7ドル、高いものだと10ドル近くするものもある。仮に1ダース6.5ドルなら、1ドル132円として換算すると858円、卵1個当たり71.5円ほどになる。
そんな中、卵売場に行けば必ずと言っていいほど一緒に並んで販売されている、プラントベースエッグ(代替卵)の「JUST EGG」。
アメリカでは液体状の卵は普通に販売されている。白身だけのものや、全卵のものがあり、ホールフーズでは365 Organic Egg Whites Liquid 16 OZ $4.99、Vital Farms PASTURE-RAISED LIQUID WHOLE EGGS 16 OZ $7.99、JUST EGGが12 OZ $3.24と、一番安価にて販売されていた。
JUST EGGはリリース当初、$7.99で販売されていたが、今では半分にまで下がっている。
1本3.99ドルとして計算すると、日本円にしておよそ527円。1本あたり12オンス(355ml)入りなので、Mサイズの卵のおよそ7個分程度だと考えると、1個75円相当。オーガニックの卵とあまり変わらない価格だ。代替卵の開発は進み、多数の企業が参入してきている。今後、プラントベースエッグが卵の平均価格を下回る日は近いだろう。
◎5g protein-serving
◎Plant-based
◎Cholesterol-free
◎Non-GMO
◎Egg-free
◎No soy
◎No artificial flavors
Ingredients:Water, Mung Bean Protein Isolate, Expeller-Pressed Canola Oil, Contains Less than 2% of Dehydrated Onion, Gellan Gum, Carrot Extractives (Color), Natural Flavors, Turmeric Extractives (Color), Potassium Citrate, Salt, Sugar, Tapioca Syrup Solids, Tetrasodium Pyrophosphate, Transglutaminase, Nisin (Preservative).
原材料:水、分離緑豆たんぱく、圧搾キャノーラオイル、2%以下含有:脱水オニオン、ジェランガム、人参抽出物(色)、天然香料、ウコン抽出物(色)、クエン酸カリウム、塩、砂糖、タピオカシロップ、ピロリン酸四ナトリウム、トランスグルタミナーゼ、ナイシン(保存料)
「Made in a facility that processes egg.」
意図せずに含まれる可能性があるための表記とは思うが、アレルゲン(卵)を含む施設で加工されているというのも、ちょっと残念。
使い勝手も、味も、文句なし。
あとは、もう少しナチュラルな原料になってもらえれば・・・。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。