コールドプレスジュース(cold pressed juices)、いわるゆ低温圧搾で搾ったジュースがアメリカで人気だ。オーダーを受けてから野菜や果物をブレンダーにかけて提供される、いわゆるスムージーのショップが数多く存在するニューヨークで、コールドプレスジュースの専門ショップや、取扱いのあるお店が続々と登場している。オリジナルレシピのコールドプレスジュースを展開する専門店、独自のデトックスメソッドを提唱するショップなども続々とオープンしている。
「コールドプレス」といえば、オリーブオイルをはじめとする植物油の抽出方法が、まずは思い浮かぶ。日本の伝統的な玉締め圧搾のごま油などのように、圧をかける方法で、ゆっくり時間をかけて搾ることにより、原料や成分の熱による変化をおさえ、素材本来の持つ風味や味、栄養素が保たれる。
このような考え方をジュースにそのまま当てはめたのが、コールドプレスジュース(cold pressed juices)というわけだ。より多くのビタミンなど栄養素を含んでいること、生の野菜や果物に含まれる酵素を破壊することなく摂取できること、丸ごとブレンダーにかけたスムージーに比べ、繊維質を摂りすぎることなく栄養の吸収が良いこと、などが人気の理由だ。
スムージーに比べて出来上がるまでに時間がかかるが、使用するマシーンや製造の仕方によっては、ペットボトルに充てん後2~4日程度の冷蔵保存ができ、コールドプレスジュース(コールドプレスドジュース)の流通が可能になった。
ユーザーにとっても、自宅に高価なコールドプレスのマシーンがなくても、気軽にお店で購入ができること、混み合うランチどきにも、お店で待たずにテイクアウトができること、持ち運びも便利なこと、週末のデトックス「ジュースクレンズ」用に、数食、数日分をまとめて購入できることなどのメリットも。
忙しいニューヨーカーのライフスタイルにマッチしていることも、コールドプレス人気を後押ししているようだ。
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。