日本でおなじみの「発芽玄米」のキヌア版、「発芽キヌア」。スプラウテッドシード(sprouted seeds)とキヌア(Quinoa)の組み合わせで、しかもUSDAオーガニック認証という、最強のスーパーフードがアメリカ・オーガニック市場に登場している。もともと栄養価の高いキヌアだが、発芽させることによってビタミンや微量栄養素​​を増やしてさらに栄養を高める。それに加えて栄養素をより利用できるようにする酵素が活性化されることで体内での吸収を高める、というものだ。

キヌアの粒はかなり細かいので、見ただけではちょっとわかりにくいのだが、アップにして良く見てみると、確かに、発芽させているのがわかる。

キヌアを発芽させることによって、実際にどれくらい栄養価が高まっているのかは不明ではあるが、このような加工により調理に必要な水は少なくなり、調理時間も大幅に短縮。消費者にとって手軽で便利な食材となることがまた、キヌアのブームに拍車をかけているようだ。スプラウテッドキヌア(SPROUTED QUINOA)は、基本的には加熱調理するものだが、同品は発芽後天日で乾燥させているとのこと。45分から60分程度お湯につけて戻すことにより、RAWで食べることも可能のようだ。

海外のオーガニック製品市場が面白いのは、こういった素材のアレンジの仕方や発想の豊かさ、商品開発の企画力とそのスピードにある。キヌアを単なる栄養価の高い食材の1つとしてだけではなく、粒のものを粉に、パスタに、シリアルに、飲料に、サプリメントに・・・とアレンジ。さらには価値を高めようと発芽させたものを商品化。よりおいしく、より便利に、より楽しく、より高付加価値製品を・・・と研究開発に取り組むその貪欲さ、日本も見習いたい。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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