「BIOFACH CHINA 2018」素食(ベジタリアン)のエリアに出展していたベジタリアンレストラン「仁人素」。試食させてもらった粽が美味しく気になっていたところ、コンベンションセンターにほど近いところに店舗があると知り、早速行ってみることに。
庶民的な食堂のようなお店と想像していたところ、スタイリッシュな内装。思いのほか広くてクリーンな店内だ。テーブルに着くと早速メニューを渡されたが、驚いたのはスマートフォンを使って注文から決済までできるという仕組み。日本でもタネルパッチなどの端末を使ってオーダーするお店はあるが、この場合はお店の端末ではなく、お客様個人のスマートフォンを使ってのセルフオーダーができる。
紙のメニュー表も見ることができるが、注文はスマートフォンで。注文や個数の変更だけでなく、味付けなどに対しても砂糖不使用、辛さの調整、香菜抜きなど、スマホの画面から細かく変更依頼ができるのは嬉しいサービスだ。
スマートフォンを操作して選んだら、確定してオーダー。追加オーダーをお願いしたい時などでも、店員さんをわざわざ呼ぶ煩わしさがない。ホールスタッフは注文をとる必要がなく、そのままデータが厨房の方へ行くので、お店側にとっては人件費削減のメリットもあるだろう。もちろん、お会計もそのままスマートフォンで決済するので、混んでいるレジに並び会計待ちする必要がなく、財布を持ち歩く必要もないというわけだ。店舗運営においても、レジのつり銭準備なども不要になれば、かなりの負担軽減となる。作業の負担が軽減された分、サービスに時間を割くことが可能となる。
とはいえ、良いことばかりではない。年配の方などスマートフォンの操作が苦手な方や、旅行者で現金を使いたい人たちにとっては、もしスマートフォンしか使えないとなれば、お店の利用は躊躇するだろう。作業負担軽減の分ホールスタッフが減ることで、フロアに誰もいない時間が増えるということになれば、むしろサービスの低下を招くことになりかねないかも。
さて、気になる料理の方はというと、素食(ベジタリアン)のため、動物性の食材は使用していないのだが、それを感じさせない美味しさ。中国らしい料理なので、海外からの旅行者にもうれしい。ベジタリアンの方もそうでない方も一緒に楽しめる。
また、写真ではわかりにくいかもしれないが、使っている器がシンプルな白で統一されデザイン性も高いのは好印象。
そら豆と高菜のようなものの炒め物。高菜そのものか、調味料かはわからなかったが、発酵食品のような風味が印象的だった。
西洋風の食材のサラダの中にはさりげなく中国のスーパーフード?松の実も。キヌアも入っていて、国外のトレンドもしっかり取り入れている。
試食して美味しかった粽も!
スタイリッシュにまとめられたインテリアも居心地がよく、料理も比較的薄味で脂っこくなくヘルシー。オーダーも支払いもスマートフォンで、IT化も進んたイマドキのベジタリアンレストラン。中国レストランの過去のイメージが払拭されるかも?
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。