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フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)」

2017 / 10 / 15特集コラム


2002年に設立されたスペインのオーガニックスーパー、VERITAS(ヴェリタス)。設立から15周年に当たる現在、バルセロナを中心に30店舗以上を有する大手オーガニックスーパーチェーンとなり、スペインのオーガニックマーケットを代表する存在となっている。

フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)

店舗によってその規模や扱いカテゴリーは異なるようだが、青果、肉・ソーセージ類、乳製品、パン、加工食品、ワインなどの酒類・・・日用品から化粧品まで、生活に必要なBIO(オーガニック)製品がなんでも揃う。

入り口入ってすぐ左手にレジ。奥に進むと大きく4つのスペースに分かれていて、まずは加工食品や日用雑貨、化粧品などのフロア。ここを抜けスロープで降りると、パン(対面)やチーズ、ハムやソーセージ、ワインのスペースへ。

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その先にあるのが青果コーナー。

フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)
最後の奥のスペースには、鮮魚や肉類の対面販売の売場となっていた。

フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)
同じヨーロッパでも鮮魚を扱うオーガニックスーパーは珍しいかもしれない。
※VERITASの店舗により扱うカテゴリーやレイアウトは異なります。

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とにかく、幅広い品ぞろえに加えて、広々ととられた通路が印象的。段差のある作りだがスロープも用意されていて、車いすの方やベビーカーを押すママたちにも優しいつくりだ。

加工食品全体的には、フランス、ドイツ、イタリアといったほかのヨーロッパのお店とは大きな違いはないが、日本をはじめとするアジアの有機食品、マクロビ系の食品が比較的豊富だった。そしてやはり、グルテンフリーのコーナーは大きく設けられている。

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こちらは、加工食品コーナーにあった特設コーナー。「BROWNIE DE REMOLATXA」、ビーツのブラウニーのレシピをPOPやカードで紹介するとともに、オーガニックのビーツ、そば粉、ヘーゼルナッツ、デーツ、キヌアポップ、カカオパウダー、アガベシロップ、塩、刻みココナッツといった、このレシピに書かれている食材を陳列している。

フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)
このポストカードサイズのレシピは、自由に持ち帰ることができる。また、レシピ提供は料理専門家やシェフ、またはブロガーさんの場合もあり、実際に店内で食材を選んでいるシーンや調理シーンなどを撮影し、自社WEBサイト内にYouTube動画を掲載。持ち帰ったレシピカードにはYouTubeアカウントなども掲載されているので、後からチェックすることができる。

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また、このほかにも毎月発行しているVERITAS(ヴェリタス)のフリーマガジンがあるのだが、この中でもやはり同じレシピを紹介していた。レシピカードも、フリーマガジンも、写真がキレイ。どちらも思わず手に取って「こんなの作ってみたいなあ。」と、自然と思わせてくれる。YouTubeアカウントを掲載して、紙面からWEBへと誘導し、レシピ提供者のインスタグラムのアカウントも載せるなど、SNSとも連携している。

フリーマガジン掲載レシピとWEBと連動する売場づくり「スペインオーガニック専門店VERITAS(ヴェリタス)
さらに、自社Webサイトのレシピ紹介のページでは、Youtubeを埋め込みするとともに、テキスト情報でレシピを記載している。このレシピに書かれている材料名からオンラインショップページの該当商品ページへとリンクし、自社通販サイトへと誘導することも忘れていない。

ついついチラシなどの販促物で紹介した商品などは、SALEの対象にしたり、商品を前面に出してしまいがちだが、商品を実際に手に取れるのは店頭と、Webサイトのレシピからの誘導のみ。フリーマガジンにはインスタグラム風のフレームに入れて、1商品のみ広告枠(?)として製品画像があるだけで、商品の詳細説明はない。

売りたい商品押しではなく、作ってみたくなるレシピや、憧れのライフスタイルを想像させるようなコンテンツを、手に取る販促物(紙)、動画やSNSなどWEBのツールを利用して情報提供。「モノ」より「コト」を、スマートに魅せている。売場での展開と販促ツールとなる配布物、そしてWEBとをうまく連動させており、きちんと導線設計がなされている好例だと思う。

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/