精製糖の代わりに自然素材の代替甘味料といえば、蜂蜜、メープルシロップ、アガベシロップ、ココナッツネクターなどが定番だったが、今回の「Natural Products Expo West 2019」で注目したのが、デーツ100%のシロップだ。
ここ数年、日本でも人気のドライフルーツ「デーツ(Dates)」は、ナツメヤシの実。鉄分やカリウム、マグネシウム、食物繊維など、栄養豊富なスーパーフードとして注目が集まっている。ねっとりとした食感と、黒糖のようにコクのある自然の甘さが特徴で、日本人になじみのある食品で例えれば、干し柿や餡子。その食材としての特徴から、バーやエナジーボールなどのベースとしても多く使われている。
デーツシロップの訴求ポイントとなるキーワードは、POTASSIUM(カリウム)、MAGNESIUM(マグネシウム)、ANTIOXIDANTS(抗酸化物質)、LOW GLYCEMIC INDEX(低GI)。そしてもちろん、ORGANIC(オーガニック)。
デーツはヘルシースナッキングの主原料としてや、加工食品の甘味料としても使われているほか、スプレッドタイプやシロップ単体として商品化されているものが見られた。
色は黒く、日本の黒蜜のようなコクがある。コーヒーやミルクなどに、お砂糖代わりに入れても美味しいし、アイスクリーム、パンケーキなどデザートにもおすすめ。お汁粉やあんみつ、和食なら金平や煮物の味付け、すき焼きなどにも合いそうだ。
現代の食品に多く見られる人工的なものを除き、自然な食材を食べることが基本のPALEO(パレオ)ダイエットブームの影響もあってか、精製糖ではなく、自然素材からつくられた甘味料にますます注目が集まっている。デーツシロップを紹介していたブースでは、他にもザクロシロップやサツマイモシロップなども展開していた。デーツの栽培は日本で難しいので、もし国産でパレオフレンドリーな甘味料を・・と考えた場合には、蜂蜜、そしてヴィーガンの場合には、サツマイモ、ヤーコンなどの芋類の甘味料なども、代替甘味料の選択肢の一つとしておすすめできるかもしれない。
次々と新たな素材がでてくる代替甘味料。2019年はデーツシロップに注目!
この記事を書いた人
オーガニックプレス編集長 さとうあき
インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。